匿流やサイバー対応課題、「他機関との連携大切」 楠・新警察庁長官
編集委員・吉田伸八 板倉大地
27日に就任した楠芳伸・警察庁長官が朝日新聞の取材に応じた。警察組織のトップとして、治安上の課題に、闇バイトによる強盗など「匿名・流動型犯罪グループ(匿流)」の対策強化や、サイバー空間の脅威への対応などを挙げた。警察業務の効率化を進めて、組織全体の構造改革に取り組む考えも示した。
首都圏で相次いだ闇バイトによる強盗事件だけでなく、女性客に借金を背負わせて性風俗店で働かせるといった悪質ホストクラブの問題や、太陽光発電施設の銅線ケーブルなど金属盗の深刻化の背景には匿流が存在すると指摘。法案を国会に提出するなどして対策を進めるといい、楠氏は「資金獲得活動の実態を解明し、戦略的な取り締まりに全力を傾注する」と説明した。
サイバー分野では、政府機関…