白スニーカーの汚れを落とすには? 白さをキープするための5つのステップ

白スニーカーをフレッシュに保つ秘訣。
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Illustration by Michael Houtz

私が白スニーカーのクリーニング方法にこだわるようになったのは、2010年代初頭の「#menswear」(メンズウェアのトレンドに影響力のあったTumblrのハッシュタグ)時代においてだった。茶色のレザーブローグシューズと琥珀色のモンクストラップシューズという自分の靴の手入れをするのは、当時の私にとってほとんど副業と言ってもいいくらいだった。毎週日曜、私は1時間かけてゆっくり丁寧に汚れを落として磨き、これらの靴をピカピカに仕上げていた。念入りに、まるで瞑想に耽るかのごとく。外出時の私の靴が、目もくらむような輝きを放っていないことなどなかった。

しかし、メンズウェアの潮流が変わると、私は履き古したドレスシューズから無数のスニーカーへと乗り換えていった。それと同時に手入れの方法も変わり、かつての儀式のような感覚はなくなった。相対的にスニーカー用のクリーニング用品は少なく、選択肢と言えばお気に入りの歯ブラシをいつ転用するかに悩むくらいのものである。新品同様の「エア ジョーダン」に汚れが付くのを恐れて、私は白いスニーカーのほとんどをタンスの肥やしにしていた。これらについては、手入れをすることも稀だった。そもそも、汚れることなどほとんどなかったからだ。

ありがたいことに、そのときから時代は変わった。スニーカーケア市場はかつてないほどの充実ぶりを見せている。今や運動シューズ向けにさえ、見た目を維持するための高品質な製品が何十種類と市場に出回っており、お気に入りの白スニーカーをまるで箱から出したばかりのまっさらな状態に保つことができるのだ。ウォーキングに酷使しようと、悪天候のなか外出しようと、もはや白スニーカーを履くのに不安になる必要はない。

  1. シューズを用意する
  2. 汚れをこすり落とす
  3. 汚れを拭き取る
  4. 靴紐を水に浸ける
  5. 保管方法と日々の手入れ
Kinga Krzeminska

ステップ 1:シューズを用意する

白スニーカーを手入れするための最初の、そして最も重要なステップが、靴紐を外すことだ。──時間が掛かるし面倒くさいという声が聞こえてきそうだが、これは大事なプロセスである。外した紐は脇に置いておく。それから、スニーカーを古タオルか、濡れても構わない清潔で乾いたものの上に置いて、こびりついた汚れなどがないか注意深い視線を向ける。

まずはクリーニング用の硬めのブラシを使って、レザーの表面に付いた汚れやソールの凹凸の隙間に挟まった異物を取り除きたいところだ。

ステップ 2:汚れをこすり落とす

次に、クリーニング液を塗布する。染みやダメージの原因にならない、アルコールなどが無添加の自然なものがいい。ジェイソンマークのクリーニングソリューションなど、この作業にうってつけの製品が何十種類と販売されている。まずシューズに数滴を垂らし、先ほどと同じようにブラシでよくこする。濃い泡が立ってくるが、汚れが落ちるとともにだんだん黒ずんでくるはずだ。ゴシゴシと、できるだけ強くこすろう。もう片方の手をシューズの中に入れれば、外側をしっかりとこするのをサポートすることができる。

このとき、ぬるま湯を入れた小さいボウルを脇に置いておくといい。ブラシが泡だらけになったらぬるま湯に浸けて落とし、きれいになったブラシでまた作業を続け、これを繰り返す。スニーカー自体を濡らしすぎないようにし、クリーニング液が完全に落ち、透き通った水でこすっている状態になったら、余分な水分を振り落とす。ブラシもぬるま湯の中でゆすぎ、余分なクリーニング液や泡を落とす。

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ステップ 3:汚れを拭き取る

汚れが落ちたら、マイクロファイバークロスで水分を拭き取ろう。クリーニングしたばかりのレザースニーカーにマイクロファイバークロスを当てると、まるでメラミンスポンジのように残ったクリーナーの泡を拭き取るだけでなく、小さな染みや擦れまで取り除いてくれるのがわかるはずだ。このときも、靴にバフをかけるように強くこすることを恐れてはいけない。布に少量の水を含ませれば、まだ残っている小さな汚れをピンポイントで落とすことができる。終わったらスニーカーを脇に置き、自然乾燥させる。

ステップ 4:靴紐を水に浸ける

ぬるま湯を入れた別のボウルにクリーニング液を少量入れ、その中に靴紐を入れる。10分ほど浸した後、干して乾かす。それでもまだ汚れている場合は、スニーカー本体と同じくブラシとクロスでクリーニングをする。それでもなお汚れていたら、ランドリーネットに入れて洗濯機に入れてみてもいい(洗濯機の中にそのまま放り込むのはお勧めしない。内部で引っかかったり、機械の故障の原因になったりする可能性があるからだ)。

Irina Tiumentseva

ステップ 5:保管方法と日々の手入れ

上記全てに手間をかけられない場合や、外出前にちょっとした手入れを施したいときには、シートタイプのペーパークリーナーを使うのがいい。また、白いスニーカーを維持するには、より長期的な保管方法にも目を向けてもいいかもしれない。一足一足をプラスチック製の専用シューズボックスに入れれば、大事なスニーカーを痛めずに保管できる。さらに、スニーカーにはやりすぎかもしれないが、杉材などのシューツリーを使えば何年もシューズを最高の状態に保つことができる(そのうえ、内部もリフレッシュできるはずだ)。

何事にも言えることだが、白いスニーカーをクリーンに保つ最善の方法は、適切な方法で、常にクリーンにしておくことだ。理想としては、緊急で必要になってもいいよう、いつでもその状態を保っておくことである。家に帰ったときにただ靴を脱ぎっぱなしにしておくよりは、少し手間がかかるかもしれない。しかし、爽やかに真っ白なスニーカーが陽光を受けて輝くとき、あなたのその労力は報われることになるだろう。

From GQ.COM

by Calum Marsh
Translated and Adapted by Yuzuru Todayama


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