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台南の奥座敷として、日本統治時代に整備された関子嶺温泉。濃厚な泥湯をたのしめることから、今も日本人の心をつかんでやまない名湯です。関子嶺温泉は日本統治時代に整備された旧温泉街と、戦後整備された新温泉街に分かれています。新温泉街の麓にのこる旧温泉街、すなわち「関子嶺老街」を散策しながら、台湾に残る昭和レトロを探してみました。目次1 関子嶺温泉公園からスタート!2 関子嶺温泉の老舗「静楽館」3 もう一つ...
日本統治時代の木造建築が今も多く残る、台湾西部の木都・嘉義市。レトロ感あふれる街並みがのこる同市中心部に、今回ご紹介する文化路夜市はあります。台北の代表的な夜市に比べたら、いささか小規模かもしれません。それでもぶらり散策しながら、屋台見物する価値は十分にあります。▲人でにぎわう文化路夜市文化路夜市に漂うローカルな雰囲気は、まず台北じゃ味わえないでしょう。変に観光地化されていない分、現地の文化をより...
2023年2月に開業した安坑ライトレール沿線で、撮影・動画収録に挑戦しました。ライトレールというからには、やっぱり併用軌道区間で撮ってみたいですよね。そんなときは終点・双城電停近くがおすすめです。交通量はそれほど多くないですから、車が被ってしまう心配はほぼありません。今回は双城電停を起点に、撮影地を探してみました。目次1 双城電停から車両基地まで歩いてみた2 シェアサイクル「youbike」で移動しながらの撮影...
嘉義客運7214路線 乗車記(嘉義駅→関子嶺温泉)【台湾バス旅】
台湾きっての人気温泉地として、日本統治時代から親しまれている関子嶺温泉。日本人旅行者にも好評の温泉地ですが、あいにく鉄道は通じていません。公共交通機関を使うならバス一択です。関子嶺温泉行きのバスは、以下の3パターンに大別できます。嘉義市内発着の嘉義客運(1)高鉄嘉義駅発着の台湾好行関子嶺線(2)新営発着&白河乗り換えの新営客運(3)台北から短時間で行くとしたら、高鉄&台湾好行利用の(2)が一番便利では...
台南の奥座敷として、日本統治時代に湯治場が整備された関子嶺温泉。その泉質から「世界三大泥湯」に数えられているそうです。2023年の末ごろ、そんな関子嶺温泉に一泊する機会を得ました。公共交通機関で行くなら、嘉義駅からバスに乗るのがもっとも便利です。嘉義客運7214路線の路線バスに乗ると、所要1時間20分で到着します。関子嶺温泉に到着したのは、日没後のことでした。旧温泉街に近いバス停に降り立つと、あたり一面、漆...
台北メトロで唯一、ゴムタイヤ式の電車が採用されている文湖線。台北市中心部と郊外を結ぶ交通手段として、2009年に全線開業した路線です。松山空港を経由するため、同空港を利用した人なら、きっと一度は乗車したことがあるかもしれません。今回はそんな文湖線の電車を撮影するため、台北市中心部に近い南京復興駅にやってきました。ここに足を下ろすのは2度目です。前回のリベンジを果たそうじゃありませんか。▲文湖線の下を通る...
日本統治時代、台北(たいほく)駅西側一帯には泉町という地区がありました。主に内地人(日本人)が居住していたようで、現在でも大量の日本家屋を見ることができます。国光バスターミナルから桃園空港行きバスに乗ると、車窓右手に日本家屋が見えます。中には、日統バスの台北バスステーションとして改装された民家もありますが、その他は樹木に埋もれ荒廃しているモノが多めです。▲日統客運の台北転運站遠景▲日統バス台北バスステー...
【三重区】テイクアウト専門!台湾朝食「正義豆漿店」の蛋餅&米漿
街中を歩けばすぐに見つかるのが、台湾朝食店のいいところです。台北近郊の新北市三重区に一泊したときのこと。朝食を探してホテル周辺をぶらり散策しました。この辺りは人口密集地ですから、店を探そうと思えばすぐ見つかるでしょう。▲店看板ホテルを出て歩くこと10分。正義路という大通りに出てきました。朝のラッシュ時間ということもあり、車やスクーター・バスがひっきりなしに行きかいます。そんな中、「正義豆漿店」と書か...
台鐵TEMU2000形 プユマ号308次 乗車記(鳳林→高雄)
台湾を一周する鉄道が全線電化されたことで、台鐵TEMU2000形「プユマ号」の運行範囲は広がりました。現在は南廻線の自強号にも入っており、日常的に高雄口まで顔を出しています。今回はそんなプユマ号に乗って、鳳林から高雄まで移動しました。台湾南部を半周する所要約4時間の長丁場です。どんな車窓風景に出会えるでしょうか?※2024年1月現在、308次にはEMU3000形が充当されています。目次1 花東縦谷を高速移動2 車内販売から...
雲林県虎尾鎮に滞在中、「碗粿」と書かれた看板に目が行きました。碗粿(ワーグイ)とはすなわち、米粉を使った茶わん蒸しのような食べ物で、台湾を代表する軽食「台南小吃」の一つに数えられているものです。台湾風ライスプディングと呼ばれることもあります。久しぶりにワーグイでも食べようと、今回は「汶香米屋 虎尾店」に入りました。斗南に姉妹店があるらしく、そちらの方は「汶香米屋碗粿米糕」という店名です。▲看板店内は...
【新営駅前】台湾朝食「小豆荳早餐店」の豆漿&鉄板麺(胡椒味)
台湾南西部に位置する台南市新営区に滞在中、台鐵新営駅前の朝食店にぶらり立ち寄りました。今回入店したのは「小豆荳早餐店」。ネット上の口コミでなかなかの高評価だったのが、入店の決め手です。▲店舗外観新営駅ロータリーを出てすぐの場所に店はあります。「駅舎から向かって右側」と覚えておきましょう。よく見ると、けっこう古めかしい建物じゃないですか。日本統治時代に由来するものかまでは分かりませんが、それでもなか...
台湾西部の街・嘉義は日本統治時代より、阿里山への玄関口として栄えました。昔はヒノキ運搬で、現在は観光で注目を集めており、甲子園で準優勝した嘉義農林学校野球部を描いた映画『KANO』の公開により一層注目されています。そんな嘉義には日本統治時代、多くの日本人が居住していました。ゆえに日本家屋が多く建設され、現在でも至る所にその姿を見ることができます。これは個人的な感想ですが、嘉義は「台湾西部で一番日本色の...
台湾西部の都市・嘉義市をめぐります。『日本家屋の多い街・嘉義市を行く(夕方編)』では夕方の嘉義市街地をめぐりましたが、今回は朝の市街地を見ていきましょう。嘉義といえば何といっても、台湾西海岸では屈指の「日本色の強い」街ですから、沢山の日本家屋を挙げることができます。今でも多数の日本家屋が残存しており、その量は台北や高雄顔負けです。おそらく、東海岸の花蓮とはいい勝負かもしれません。「噴水鶏肉飯」のある...
2015年1月、台湾西部の都市・嘉義を訪れました。ここは甲子園で準優勝した嘉義農林学校を描いた映画『KANO』の舞台であり、映画公開から約1年を経た今でも『KANO』で盛り上がっているようでした。それでは市街地をめぐりながら、『KANO』ゆかりの地に足を運んでみましょう。嘉義駅から歩くこと10分、嘉義名物「噴水鶏肉飯」のある噴水ロータリーにやってきました。亭仔脚の柱には「日向屋原址重現」(『KANO』で日向屋を再現)と記さ...
【旅行記】ツイてない男の台湾旅2023 6日目(完)―帰国前の一期一会
5日目の夜はホテルに宿泊せず、台北駅からバスで桃園空港に向かいます。翌朝の飛行機が6時00分搭乗開始と早いため、空港内での仮眠を前提にプランを立てました。北投温泉で汗を流したら、あとは空港に行くだけです。年末とは思えないほど蒸し暑い中、真夜中の北投駅前を歩くのでした。目次1 深夜の空港アクセスはバス一択!2 ベトナムのおばちゃんに漢字を伝授3 未知の領域「トランジットエリア方面」を覗いてみた4 隣の席のお...
【2023-24】台湾・虎尾糖廠の五分車撮影記(2=完)―砂ぼこり舞うシュガートレイン
台湾最後の産業用シュガートレインとして知られる、虎尾糖廠の五分車。2023年12月の運行開始にあわせ、さっそくその様子を見てきました。目次1 リハビリ工事できれいになった馬公厝線2 旧後壁寮駅から撮影ポイントまでの道のり3 4年ぶりの五分車撮影に挑戦!4 虎尾で受け継がれる五間厝神社の記憶5 総括リハビリ工事できれいになった馬公厝線虎尾糖廠(砂糖工場)から徒歩で市街地を抜け、まずはサトウキビ畑が広がる郊外に出...
【2023-24】台湾・虎尾糖廠の五分車撮影記(1)―観光地化された軌道敷
台湾最後のシュガートレインとして、しぶとく残る台糖虎尾糖廠の五分車。2023-24シーズンの操業が始まり、いよいよ五分車の運行もスタートしました。海外との自由往来が解禁されたことで、台湾は定番の観光地として、再び注目を集めています。台湾渡航が当たり前になった今、およそ4年ぶりとなる五分車撮影を思い立ちました。▲虎尾糖廠に隣接する踏切赤い旗が運行開始の目印今回の撮影記は虎尾糖廠(砂糖工場)から始まります。五...
ご訪問ありがとうございますアリスと申します旦那さんと2人暮らしのOLですおでかけ先や美味しいもののことを中心に働く主婦のホッと一息…たまに毒吐き(笑…
台湾の廟とは?道教、仏教、儒教そして民間信仰について解説します
台湾の廟とは?道教、仏教、儒教そして民間信仰について解説します - 台湾で街を散策していると大小たくさんの廟があることに気が付きます。日本でいう神社仏閣みたいなもの、とは言われますが、廟とは何なのでしょう?台湾の宗教は道教、儒教、仏教が混在しそれが民間信仰として根付いています。台湾の宗教を解説します。
【台湾老街ランキング】データで判明した楽しすぎる老街はココです
【台湾老街ランキング】データで判明した楽しすぎる老街はココです - 台湾の老街に行ったことがありますか?レトロ感のある街並みと商店街にご当地グルメが味わえる最高の観光スポットの一つです。このページではデータで判明した台湾で本当に多くの人が満足した老街をランキング形式で紹介しています。あなたもぜひ老街巡りを!
現存量多し!東台湾「関山」の日本家屋を調査した(台東県関山鎮)
台湾南東部、台東県第二の町関山には多くの日本家屋が残っています。そもそも台湾の主要都市には、公務員宿舎をはじめとする日本家屋様式の建築物が多く残っていますが、高層建築の林立によって町並みが変化しているため、戦前の雰囲気を残している場所は多くありません。ところが関山という場所は人口密度の低い台湾東海岸にあって、しかも都市化の影響をほとんど受けていません。おかげで碁盤の目に区画された関山市街地には、70...
ある日の夜、私は台湾北東部の羅東駅に降り立っていました。花蓮駅から電車に乗って蘇澳を目指そうというのですが、あいにく最寄りの駅に止まる列車がありません。そこで仕方なく、蘇澳を通り越して羅東までやってきたのです。▲羅東駅の改札口▲羅東駅券売窓口羅東駅コンコースには、台鉄の目玉TEMU2000形「プユマ」前頭部のミニチュア模型が置かれています。ちょうど改札口の横に置かれているので、ずいぶんと目立つ存在です。これ...
台湾北部のローカル線「平渓線」に乗り、終点の菁桐駅にやってきました。平渓線は一応ローカル線ではあります、台北から近いうえに沿線には観光地が多く、週末になると多くの観光客でにぎわう路線です。今回も満員すし詰めの列車で苦しみ悶えながらの道中でした。さて、今回菁桐にやってきたのには理由があります。日本統治時代に炭鉱開発が行われたという同地には、80年以上前に建造された木造建築が複数保存されているというので...
東台湾・林田移民村 南岡集落の現在をたずねて(花蓮県鳳林鎮)―多数残る日本家屋
東台湾・花蓮県鳳林鎮にあった日本人移民村「林田村」のうち、今回は一番南に位置する南岡集落をめぐります。同集落には戦後、日本人がいなくなった場所に客家系を中心とする台湾人が移り住み、一村と呼ばれるようになって現在に至ります。また、戦前から戦後にかけて煙草の栽培がおこなわれてきたため、集落内部には収穫した煙草の葉を乾燥させるための小屋「ベーハ小屋」が残っています。今回は旧南岡集落をめぐり、ベーハ小屋や...
2017年春、約4年ぶりに宜蘭県を代表する温泉地・礁渓に降り立ちました。前回は宿泊しただけで市街地の様子をじっくり見ていなかったので、改めて足を運んだのです。フィールドワークのせいで足が疲れていますし、足湯でスッキリしようという思惑もあります。▲出だしから温泉色に満ちた礁渓駅前写真上の左上に少しだけ映っていますが、礁渓郷には湯桶をモチーフにしたマスコット(ご当地キャラ)が存在します。名前は「温仔」「泉仔」...
台湾北東部の街・蘇澳を散策しているときのこと。台湾ではあまり見かけない光景を、ふと蘇澳駅前で目にしてしまいました。はたして、一体何が目の前に現れたというのでしょうか。▲蘇澳駅前広場「それ」は蘇澳駅から歩いて10秒の場所にありました。「それ」の正体はとはそう、アーケード街です。一応、台北には新富市場や華西街夜市がありますし、同じ宜蘭県の頭城にも駅前アーケードはありますが、そもそも台湾全土レベルで見ると...
台湾の首都にして最大都市・台北市の中心部にやってきました。今回は台湾政府の主要機関が集中する地域、日本語地名でいうならば幸町~樺山町にかけての地域をめぐっていきます。▲亭仔脚の中から旧台北州庁を眺めて台北駅のすぐ東側が今回めぐる地域にあたります。駅から数百メートルほど東には、旧台北州庁をそのまま転用した監察院があります(写真上)。先ほど二つの地名を挙げましたが、幸町・樺山町ともに台北駅のすぐ東側にあ...
中華路139巷の宿舎群(花蓮県玉里鎮)―東台湾の田舎町に残る日本家屋
台湾東部にある交通の要所・玉里にやってきました。同地を訪れたのは、玉里鎮公所の近くに残っているという木造宿舎(日本家屋)を記録に残すためです。ところが、今回の玉里滞在時間は行程の都合上わずか15分しかありません。はたして、予定通りに取材をこなすことはできるのでしょうか。旅行記スタイルでお届けします。▲リニューアルで生まれ変わった玉里駅今回は列車で玉里入りしただけに、玉里駅を起点に目的地を目指します。約2...
日本統治時代の史跡活用また一つ...再生した新富市場(台北市万華区)
台湾では近年、日本統治時代に建造された建築物を修復・改修して活用するケースが増えています。台湾の首都・台北市も例外ではなく、市内に点在する木造宿舎や洋館の修復が行われている話をよく耳にします。今回は修復が完了したばかりという、万華区にある新富市場を訪れました。荒廃していた市場建築と和風建築の事務所が修復され、資料館・カフェとして再利用されているというのです。新富市場のある万華に来てみると、残念なが...
林田移民村の「台湾村」とは?金田集落をぶらり散策(花蓮県鳳林鎮)
東台湾にかつて日本人による移民村があったことは当ブログで度々ご紹介した通りです。その中でも今回は、花蓮県鳳林鎮にあった「林田移民村」にスポットを当てたいと思います。林田移民村(以下、林田村)は日本統治時代の花蓮港庁に置かれた官設移民村のひとつで、主に煙草の栽培が行われました。村内には南岡、中野、北林といった計3つの集落が置かれ、これら地名は鳳林街(現在の鳳林鎮・光復郷北部)の小字としても登録されていま...
台湾東部・宜蘭県蘇澳(すおう)で一泊した翌朝のこと。朝食を求めて蘇澳の街を歩いていると、営業中の朝食店をいくつか見つけました。朝食ときたらやっぱり、モッチリとしたクレープの蛋餅に、甘くて冷たい豆乳を合わせるのが一番でしょう。朝食店をいくつか見比べた結果、今回は「亜米早餐房」に入ることにしました。どうやらチェーン店ではなく、個人経営のお店のようです。メニューはパン類や蛋餅など、台湾の朝食店によくある品...
古蹟から現役民家まで...東台湾「台東市」の日本家屋を調査した
台湾各地の都市には規模の大小にかかわらず、多くの日本家屋が現存しています。これは言うまでもなく、日本統治時代の名残りです。なかでも、花蓮県・台東県を中心とする東海岸には日本人によって計画・建設された都市・街が多く、ゆえに現存する日本家屋の数は島内屈指といえます。今回は台東県の中心地・台東市に残る日本家屋を調査していきます。雨天のため、調査範囲は旧台東駅前と台東観光夜市周辺に限定しましたが、それでも...
東台湾の花蓮港庁・台東庁、つまり現在の花蓮・台東両県では、日本統治時代に大規模な内地人による移民が行われました。吉野・豊田・林田村に代表される官設移民村や、鹿野・旭村といった企業による私設移民村は、現代日本人の間でもよく知られています。その一方で、「自由移民村」はあまりよく知られていません。自由移民がどこに集落をなし、その集落がどんな地名であったのか、戦前の諸史料に詳しく記載されているものの、それ...
保存進む台湾の官舎建築...中壢の日本家屋を調査した(桃園市中壢区)
台湾の主要都市に行くとよく遭遇するのが、昔ながらの茶色い日本家屋です。これら日本家屋はたいてい、学校や役所(市政府・鎮郷公所)の附近にあることが多く、日本統治時代に教員・公務員のための宿舎として使用されていたものにあたります。戦後は中国から植民した外省人(在台中国人)が入居し、増改築を受けつつその多くが21世紀まで残ってきました。現在では台湾人アイデンティティの拠り所として、芸術家育成の場として、郷土資...
日本が台湾を領有していた50年間、多くの日本人が台湾に移住しました。その目的は主に農業でした。特に近年、台湾旅行ブームの高まりを受けて、台湾移民史が再び脚光を浴びています。しかし、今日において注目を集めるのは、あくまでも「東海岸の移民」にすぎません。西海岸の移民はどうでしょうか?そもそも台湾西部への日本人移民は、あまり知られていないのが実情です。もちろん、台湾西部には日本人の足跡が色濃く残っています...
日本人に大好評の観光地・台北。今回はその中でも、市内西部にある迪化街をめぐっていきます。2018年末の台北は日本人旅行者でにぎわいを見せ、迪化街もやはり日本人が目立ちました。なお、この迪化街は日本統治時代の永楽町通(えいらくちょうどおり)とダブります。たしかに、現在では公式街路名の迪化街が慣用され、日本でも同名が受けいれられています。しかし、今回は日本統治時代の台北史をより知ってもらうため、極力「旧永...
砂糖工場の街として知られる雲林県虎尾鎮。今回は市街地に眠る日本統治時代の遺産群から、2つの物件に絞ってお送りします。戦前から大規模な砂糖工場が置かれた関係で、虎尾には多くの日本人が駐在していました。虎尾自体は小さな町ですが、大都市に引けを取らない立派な建築物が建てられ、その多くが現存しています。市街地の北西部にある、台湾自来水公司の浄水場にやってきました。やはり戦前から使用されているもので、敷地内...
彰化の布問屋街「三民布商場」を行く―薄暗いアーケードにあったものは...
台湾西部、彰化県彰化市。市の玄関口にある彰化駅前をしばらく進むと、線路沿いに薄暗いアーケードが見えてきます。その中がどうなっているのか、以前から気になっていました。今回はアーケードを散策しながら、そこがどのような場所で、どういった役割を担っているのか、調べてみようというのです。彰化駅前から三民路に沿って進むこと百メートル。向かって左手に、屋根付きの薄暗い路地が開口していました。ここが今回の目的地で...
私は基本ノープラン旅を勧めていません。どこに何があるかも分からない状態でノープラン旅を始めても、絶対に楽しめないでしょう。目次序 ノープランの短所&長所1 台湾・斗六をノープランで散策する2 ここで台湾の道路マメ知識3 雲中街の警察官舎街4 チョット一言5 雲中街から雲林路へ6 バーワンを食べるならココ!斗六第二市場7 総括ノープランの短所&長所その地の名物料理がどうだ、観光地の位置関係がどうだ。それを...
石岡農会精米穀倉(台中市石岡区)―日本統治期台湾の農業事情を垣間見る
今回は台中市北東部、石岡区へと来ています。こちらには日本統治時代に建造されたという、精米用の倉庫が現存しています。石岡自体は小さな町で、市街地をめぐろうと思えばそう時間はかかりません。今回の精米穀倉も、あっという間に見つかりました。市中心部から少し外れると、低層の民家ばかりとなり、典型的な台湾の片田舎が広がっています。比較的古い民家も残っており、台湾の伝統家屋が日本統治の影響を受け、変化していく過...
台湾西部、台中市和平区にある温泉地・谷関温泉をめぐっていきます。前編では龍谷大飯店からスタートして、谷関温泉広場と散策路を中心にお届けしました。後編では省道8号線に沿って進み、谷関温泉の北側をめぐります。▲省道台8線「飯團標誌牌」温泉街のメインストリート・省道8号線を進むと、おにぎりマークが見えてきました。台湾の省道は日本でいう一般国道にあたるもので、そのマークは日本とほぼ同じデザインです。省道には「...
台湾には以前から、ご当地キャラクター・企業マスコット(所謂ゆるキャラ(R)とも)がたくさん存在します。しかし、そのクオリティは決して高いとは言えず、デフォルメの悪さゆえに可愛くないマスコットが乱立していました。ところが近年になり、クリエイターの成長や日本からのノウハウ流入が進んだことで、見て可愛いと思えるマスコットが、次々に誕生しています。その中には日本人がデザインしたものも含まれますが、それでもク...
保存車両はもちろん、台湾にも多数存在します。今回はその中でも、彰化駅の裏側に保存されているという32200系客車を求めて彰化にやってきました。この32200系というのは、簡単に言うと近郊型客車にあたります。日本でいう所の50系客車に近い性格の車両ですが、50系とは異なりデッキが存在しません。扉も両開きで、都市圏での通勤輸送に特化しています。また、台湾では珍しいインド製の車両なのです。そもそも、この32200系という...
【台湾観光】南門から台北駅へ ちょっとだけ歴史建造物めぐり【バス利用】
台北といえば何を思い浮かべますか?台湾に初めて来た観光客は、その多くがツアー参加者だと思います。基本的にアミューズメント性の強い「王道観光地」に連れていかれることが多く、台湾の古い史跡や歴史そのものに触れる機会は、決して多くないはずです。ゆえに思い浮かべる場所といえば、たいてい忠烈祠や中正記念堂(ハゲ寺)といった場所が、答えの大半を占めると思います。目次1 自由行動で台湾の歴史に触れよう―城内と植物...
【台湾観光】大水害の爪痕のこる温泉郷「盧山温泉」をぶらり(南投県仁愛郷)
台湾には至る所に温泉地があります。台北郊外にある北投温泉は交通の便がよく、一番なじみ深い温泉地として知られています。その一方で、あまりにも山奥もしくは不便の地にあるため、秘境感を醸し出している温泉地もいくつかあります。今回は台湾中央部の南投県仁愛郷にある、盧山温泉をめぐります。同地は大水害で壊滅的な被害を受け、旅館の大半が営業をとりやめました。政府は埔里郊外の福興農場に温泉街を開発したうえで、盧山...
宿泊したホテルの関係で、たまたま近くにあった三和夜市(新北市三重区)を訪れました。台北市外ということで、比較的マイナーな夜市にあたるのではないでしょうか。全体的にローカルな雰囲気が漂い、日本人の姿は見当たりません。台北市内の士林夜市はまず日本人ばかりですし、中心部の寧夏夜市も日本人が多いですけれども、これらとは対照的です。三和夜市の範囲は広く、中央北路を中心に南北400メートルにわたって、出店がビッ...
【台湾観光】ライトレールが走る!高雄旧市街地「ハマセン」をぶらり
日本統治時代に高雄の中心部があった愛河西岸部のうち、とくに海沿いの地域は「ハマセン」と呼ばれ親しまれています。近年ではライトレールが延伸したことで、以前よりもいっそう観光地化が進みました。今回は徒歩でハマセンをめぐり、いくつか見どころをご紹介したいと思います。まずは「ハマセン」の範囲から、簡単に解説します。このハマセン(哈瑪星)という単語は日本語の「浜線」に由来するもので、すなわち臨港線のことです...
【台湾観光】バスを待つぐらいなら...夜の高雄を歩く(西子湾~自強夜市~興中夜市)
2020年2月、5年ぶりにして初となる高雄での一泊を前に、チョットだけ夜の街を散策してみました。ホテルでのチェックインを挟み、西子湾から三多商圏を目指して、LRT&徒歩での市街地横断に挑戦です。今回のスタートはコチラ!旧高雄港駅を活用した鉄道公園です。夜の公園には野良犬が多いので、極力人気のない場所は避けて、高雄ライトレールのハマセン電停に向かいます。数年前に開業したという高雄ライトレールは、架線のない軌...
台糖南靖糖廠の歴史遺産をたどる(嘉義県水上郷)―観光地化される台湾の砂糖工場
サトウキビ栽培が盛んな台湾では、古くから各地に砂糖工場(糖廠)が置かれました。その多くが操業を終えたのちテーマパークとして活用されており、運搬用の軽便鉄道や戦前の木造宿舎といった、歴史的価値のある付属施設をウリにしています。どの工場も魅力的な存在ですが、中でも私の心をつかんだのが、嘉義県水上郷にある「南靖糖廠」です。主要道沿いにあるとは思えないほど、整然として落ち着きのある街並みがあって、その雰囲...