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何年か前にこのサイトで書かれていた「D76は存在意義の失われた現像液だ」という写真家の方のコラムについて、まあ確かに理解はできるけれど、当時からその意見はすべて飲み込めないと思った。アンセルアダムスの写真は美しいとは思うけれど銀塩モノクロ写真を撮る人が全員そこを目指しているわけではなく、ボク自身もファインプリントが最終着地点だとは考えていなかったからである。 あくまで個人の考え方だけれど、銀塩でデジタル写真を否定するような美しい写真を作ろうなどとは10年前から考えていない。その昔から写真は美しさだけが本質ではないはずである。写真は物質の二次元への完全再現が最終目的ではなく、そこにある事物を撮り…
現像薬品のD76がなくなり、さあ薬品をどうしようと考えていたところ、以前購入した自家調合品のMARIX D76が買ってあったのを思い出して溶解してみると烏龍茶級のまっ茶色の現像液となった。確か5月に買った薬品なので半年しか経っていない。まあコダックのD76も溶解して日数が経つとどんどん茶色化するのはわかっていたけれど、溶解した途端にまっ茶色になったのは少々驚いた。念のため販売元に問合せてみると外袋などまだ色々試行錯誤中との事。すぐに代替品を送ってくれると言うことで大変よく対応していただいた。自分で調合することを考えたら多少コストがかかっても安定供給してくれるのは有り難い。微妙な配合の自家調合で…
今年に入って記録したデータは4テラを超えた。ロッカーの中ではハードディスクがどんどん山積みになっていく。その昔、170メガで5万円くらいしたハードディスクを買って、これで容量ほぼ無限だぜーって喜んでた時代からメガギガテラと、一気にデータ量と記憶装置が増大したけれど、それは豊かになった事なのだろうか。パソコンはどんどん高性能になってるけれどなぜか仕事は一向に楽にならない。一体何が進化したんだろうか、少なくとも人間は進化していない。
アイスランドの羊飼いの生活をわずかな緊張を漂わせながらも淡々と日常が映し出される。このわずかな緊張というのはセリフがほとんど無いという事もあるだろう。ジャームッシュのような何も起こりそうもないような長回しはボク好みである。湯気を伴う羊の息遣い、匂ってきそうな乾いた牧草、壮大なアイスランドの景色と疲れた中年夫婦の写し方は秀逸。わずかな緊張は中盤から確かな緊張に変わり、ラストは衝撃の緊張に変わる。
仕事場のロッカーを整理していたら奥から1ガロン用のD76が出てきた。1リットル用の小袋ばかり使っていたので何年か前に買ったまま忘れていた。ラッキー。最近めっきり使わなくなった邪魔で仕方ない印画紙現像液用のデカイボトルが久々に現役復帰。1ガロンだって喜んだけれどボクの希釈だと21本しか現像できないので引き続きD76を探す旅は続く。
知らなかった、現像薬品D76の国内販売が昨年末で終了していた。 現像を終えてストックのD76がなくなったのでヨドバシで注文しようとページを開いたらD76がどこにも出ていない。よくやく見つけたら販売終了品と表示されている。まじかと少し慌てたけれど、まあD76は自家調合できるからそんなに慌てないけれど、いや、たかがフィルム現像にそんなに手間をかけたくないというのが正直なところ。しかしあんなにメジャーな現像液が販売を終えるとは思ってもみなかった。ボクがD76に拘っているのは描写性ではなくいつでも手に入れられる流通の良さだった。以前、一度ロジナールを使ってたみ時期があったけれど、欲しい時に入荷待ちばか…