仮にトリチウムの崩壊によるトリチウムの減少等を考えない場合、ざっくり考えれば、1年で約100兆Bqのトリチウムが発生し続けた事になります。
この事を前提にし、トリチウムの発生量がそれなりに低下していると考え、放出が開始される2年後のトリチウムの総量を適当に1000兆Bqと仮定し、処理水の放出開始時点からトリチウムがどのように変化して行くのかという事をトリチウムの半減期の約12.3年の1/2の間隔(最後は1/4)で非常にアバウトな計算を行うと、 2023/4 約1000兆Bq (放出開始)
2029/6 約1000兆Bq×(1/2)^(1/2)-約22兆Bq/年×約12.3年÷2=約575兆Bq
2035/8 約575兆Bq×(1/2)^(1/2)-約22兆Bq/年×約12.3年÷2=約273兆Bq
2041/10 約273兆Bq×(1/2)^(1/2)-約22兆Bq/年×約12.3年÷2=約59兆Bq
2044/11 約59兆Bq×(1/2)^(1/4)-約22兆Bq/年×約12.3年÷4=-約18兆Bqとなるので、処理水の放出を開始した時点で存在していたトリチウムは、20年程度で全て処理出来る事になります。 ただし、現在のトリチウムの年間発生量が仮に約22兆Bq以上で3号機のMOX燃料はウラン燃料より冷却期間がかなり長そうなので、3号機のMOX燃料の関係でトリチウムの発生量が順調に減って行かないとすれば、何時まで経ってもトリチウムは減らないと思うので、政府は「年間22兆ベクレル」という目標以上の量を放出する事を認めるしかなくなってしまう可能性があるのではないでしょうか。
そして、ここでお願いですが、福島第一原発のトリチウムの現在の年間発生量や今後の発生量の予測値等をご存じの方は、このブログのコメントで教えてもらえないでしょうか。
追記2:
どうして汚染水を何度も再利用出来ないのかを記して思い出したのですが、政府が「年間22兆ベクレル」を目標にするといっても、原子炉建屋から漏れ出しているトリチウムやその他の放射性物質はカウントされていないはずですので、この分を足し合わせると、福島第一原発は結局年間どの程度放射性物質を海洋に放出する事になるのでしょうかね・・・ 追記3:
追記4:(2023/8/29)
現時点で振り返ってみると、「現在のトリチウムの年間発生量が仮に約22兆Bq以上で3号機のMOX燃料はウラン燃料より冷却期間がかなり長そうなので、3号機のMOX燃料の関係でトリチウムの発生量が順調に減って行かないとすれば、何時まで経ってもトリチウムは減らないと思うので、」という箇所が、Yahoo!知恵袋で私が主張している「タンクの増設論」と矛盾しているような気がしますが、思考内容を記録しておくために、このままとさせていただきます。