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    美浜原発3号機の危険性について(2)

    これらの記事によると、「ポンプやモーターなど原子炉の周辺機器を冷却するための配管で、内部から海水が漏れていることが判明した。5日に配管の2カ所で塩の析出が見つかった。10日には直径6ミリメートルと3ミリの穴があり、配管の肉厚が薄くなっている部分もあることを確認した。」「直近の2023年10月の定期検査でもライニングの剥離を確認したため、全面をエポキシ樹脂のライニングでコーティングした。」そうで、約1年で、また同じような対処が必要になってしまったようですが、配管が破断して大事故に発展しなくてよかったですよね?
    美浜原発3号機は今後どのような対処をして何時、再稼働するのか分かりませんが、少なくとも、今回のトラブルによって、日本政府や電力会社等が「ベースロード電源」と称している原発による発電の不安定さがまたしても証明された事になりますよね?

    高浜原発の1号機と4号機がグダグダのようです(笑)

    志賀原発の1号機と2号機の変圧器の故障に続き、高浜原発の1号機と4号機がグダグダになったようですので、高浜1号機、2次配管で蒸気漏れ 環境に影響なし―関電(JIJI.COM 2024年01月22日)高浜4号機、4月再稼働に遅れ 伝熱管の損傷で―関電(JIJI.COM 2024年01月22日)を見てください(笑)
    原発推進派は、電源の安定供給のためには原発が必要だと絶叫し続けていると思いますが、これでも原発は電源を安定供給出来るのでしょうかね?
    それと、このようなグダグダの原発を無理やり稼働させて大事故が起きたらどうするのでしょうかね?
    高浜原発の1号機の今回のトラブルの原因は原発自体の老朽化だと思うのですが、能登半島地震が影響した可能性もあり得るのではないでしょうかね?
    また、4号機についてはMOX燃料の使用が影響している可能性はあり得ないのでしょうかね?
    尚、高浜原発の4号機は、昨年の1月末にもトラブルが起きて2ヶ月弱停止していますので、高浜原発4号機の自動停止はプルサーマル運転のせい?高浜原発4号機の自動停止はプルサーマル運転のせい?(2)をまだ見ていない人はどうか見てください。

    高浜原発1号機の危険性について

    大変残念ながら、昨日(7月28日)、老朽化した高浜原発1号機の再稼働が始まってしまいましたが、老朽化した原発の危険性は、美浜原発3号機の危険性についてを見てください。
    尚、この事により、日本のオワコン化の道を一歩進んだと思うのは私だけでしょうか。
    因みに、現在、高浜原発の3号機と4号機で使用されているはずのMOX燃料について、輸入MOX燃料、1体12億円と判明 ウランの10倍 関西電力(朝日新聞 2023年7月8日)という報道がなされましたが、MOX燃料を使用したプルサーマル運転の危険性と問題性はプルサーマル運転の危険性と問題性についてから見てください。
    それと、高浜原発1号機もPWRで大量のトリチウムを放出するのですが、トリチウムの危険性は、どうしてトリチウムは危険なのかから見てください。
    追記:(2027/7/30)
    輸入MOX燃料の価格はウラン燃料の約10倍という事は、二酸化炭素の放出量が価格に比例していると考えると、輸入MOX燃料の二酸化炭素の排出量はウラン燃料の約10倍になる事になるという事で宜しいでしょうか。

    美浜原発3号機の危険性について

    記すのが遅くなってしまいましたが、明日(6月23日)から再稼働予定の美浜原発3号機に危険性について記したいと思います。
    個別の危険性を記す前に、福島第一原発事故を振り返って見ると、1~6号機の中で炉心でメルトダウンや爆発が起きたのは1~4号機だったという事を考えれば、また、福島第一原発よりも後で建設された福島第二原発や女川原発はメルトダウンや爆発が起きなかったという事実を見れば、原発は古い方うが危険であるという事は間違いないと言えるのではないでしょうか。
    そして、結果的に福島第一原発の1号機は約40年、2号機は約37年、3号機は約35年、4号機は約33年運転してメルトダウンや爆発を起こしたのですから、運転開始から約45年も経過している美浜原発3号機を再稼働させるのは、尋常ではないと考えるべきではないでしょうか。
    それと、美浜原発3号機の主要な個別の危険性については、
    (1) 経年劣化によりコンクリートやコンクリートの中の鉄筋が腐食するなどして原子炉のプラント全体の耐震強度が低下しているはずであり、配管等も劣化しているはずなので、地震動でプラント全体が振動して配管等が破損し、ECCSが動作しても核燃料が冷却出来なくなる可能性があるのではないか。*1
    (2) 原子炉の格納容器は鋼鉄製のようだが、海に近いため鋼鉄が腐食したり、中性子照射脆化等で強度が低下している可能性があるので、地震動で格納容器が破損して放射能の封じ込めが出来なくなったり、過酷事故が起きた場合、ベントが遅れると格納容器が破裂する可能性があるのではないか。*2 *3
    (3) PWRの核燃料プールは原子炉のプラントの地盤とほぼ同じ高さにあるようだが、核燃料プールが老朽化しているため、核燃料プールに亀裂が入って核燃料の冷却が出来なくなって核燃料がメルトダウンしたり、放射性物質が核燃料プールから漏れ出す可能性があるのではないか。*4
    (4) 圧力容器や大口径配管の鋼鉄が中性子照射脆化しているため、過酷事故が起きてECCSが機能して炉心の温度が急速に低下した場合、圧力容器や大口径配管に亀裂が入ったり、最悪の場合は圧力容器が破裂する可能性があるのではないか。*5 *6
    (5) 美浜原発の2号機は1991年に、3号機では2004年に冷却系の機器の破損事故があり、3号機の事故では死傷者が出たが、老朽化に伴って同様の事故が起きやすくなり、過酷事故に発展する可能性があるのではないか。*7
    (6) 平井憲夫氏の原発がどんなものか知ってほしい(12)によると、美浜原発の2号機の1991年の事故では、ECCSが自動で動作しなくて手動で操作したとされているが、老朽化に伴ってこのような事がさらに起きやすくなる可能性があるのではないか。
    (7) PWRは格納容器が原子炉建屋を兼ねている関係でBWRよりも弁やその他重要装置が格納容器内に存在すると思えるため、メルトスルーが起きて圧力容器から放射性物質が大量に放出されると、被曝量が多くなりすぎて、それらの装置の手動操作が出来なくなってしまう可能性があるのではないか。
    (8) プラントの電力用の配線や信号通信用の配線や重要装置等が老朽化して、想定外の事態が起きる可能性があるのではないか。
    という事になるのではないでしょうか。
    *2 大飯原発の再稼働の時に小林圭二氏が関西電力に大飯原発の格納容器のベント装置について確認したところ、大飯原発のベント装置がどうたらこうたらという話が合った記憶がありますが、美浜原発の3号機も含めて、日本のPWRの格納容器はきちんとしたベント装置が付いているのでしょうかね。
    *3 中性子照射脆化は、格納容器よりも圧力容器の方が影響が大きいのですが、中性子照射脆化の意味は、九州電力のこちらの説明を見てください。
    *4 私は、福島第一原発の4号機は、核燃料プールでメルトダウンが起きて爆発したのではないかと考えていますので、福島第一原発の4号機の爆発についてを見てください。
    *5 原発は定期点検で圧力容器や配管の亀裂を点検していますが、基準値以内の深さの亀裂は容認されているようなので、老朽化が進んだ場合に、これらの亀裂が中性子照射脆性脆化によって急速に拡大する可能性があるのではないでしょうか。
    *6 *3と同じです。
    *7 関西電力の美浜発電所3号機事故についてを見てください。
    追記:
    ついでに記しますが、PWRの方がBWRよりもトリチウムの放出量が多い事については、どうしてトリチウムは危険なのか(2)の*2と*3を見てください。
    追記2:
    *2の件については、togetterの小林圭二さん "加圧水型原子炉 (PWR) の 問題点"を見てください。
    追記3:(2023/7/29)
    「可能性が高いのではないか」と記していた箇所を、全て「可能性があるのではないか」に訂正しました。
    追記4:

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