南フランスの町からメッカへ旅をする父と息子のロードムービー。
同行するはずだった兄が免停を食らってしまったことで巡礼の旅のドライバーを急きょ務めることになった高校生のレダ。両親の話すアラビア語は理解できても自分の中のイスラーム性にピンと来ていない、むしろ隠したい移民2世の彼は渋々でかけた旅の合間、ことあるごとに父親に逆らったりガールフレンドが恋しくて携帯電話ばかり気にしてる。そんな彼がメッカへの長い長い陸路の旅を通じいろいろな土地の人と出会い様々な事を経験していく中で、他人への情けを知ったり、イスラームに興味を抱くようになり、またそれと同時に父親へも理解を示すようになるという成長の物語。
画面を見ていると風景も文化も変わっていく様が興味深い。1本の道の先に続いているヨーロッパ大陸というか地球の広さをひしひしと感じるし、逆にこんなに違っても1本の道でつながっているんだな、と思えます。メッカで初めて劇映画撮影が許されたという巡礼者がとぐろを巻くカーバ神殿の様子は圧巻。
原題:El Largo Viaje 監督:イスマエル・フェルーキ
2005年製作 モロッコ・フランス合作
出演:ニコラ・カザール、ムハンメド・マジュド
アラブ映画祭2006上映作品 2006.3.3~11
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