数々の最新鋭軍用機を開発した知られざる〔創造型組織〕の全て!!スカンク・ワークス(ロッキード先進開発計画)はF‐104、U‐2、SR‐71、F‐117Aなどのハイテク機を短期間・低コストで開発!!「少数精鋭・独立・秘密」を第一義にした例のない組織の責任者がその全貌を明かす。(amazon)
たまリバーの疲労が抜けてきたのか、今日の朝ランでは妙に体が軽く感じたキミ兄です。
最近ランニングネタが多いのですが、本当はミリタリーおたくです。それを思い出してもらうために時々こういうネタもupします。油断しないでください(笑)
この本は成田の航空博物館の図書室で見つけたのだが、もうまさにオタクごころをヒット!!な本なのだ。適度に細かく適度にわくわくさせる。しかも題材がまたかっこいい!! 最新鋭のF35もF22もロッキード製なのだが、なぜロッキード社にそんなに競争力があるのか、その秘密に迫る本だ。
まず最初に、あまりご存知ない方のために、ロッキード社と超音速偵察機SR71のご紹介を。
山本五十六機を撃墜したことで一躍有名になったP38に始まり、最後の有人戦闘機と言われたF104、キューバ危機で活躍した高々度偵察機U2、ビー玉以下の大きさにしかレーダーに写らない(だから駐機しているとコウモリが衝突するらしい)ステルス爆撃機F117などを開発したロッキードの開発チーム「スカンクワークス」。その業績のなかで最も偉大なのは、66年に実戦投入されたSR71ブラックバードの開発だろう。
U2がソ連の対空ミサイルに打ち落とされるようになり、ならばミサイルが届かない超高空をミサイルが追い付けない速度で飛べばいい、という発想で開発が始まったSR71。航空機では初めて外皮をチタニウムで覆い、独特の胴体の形状によりステルス性も高まるなど、斬新なアイデアの塊だった。
実戦においては設計思想通り、その高さと速さで1度も撃墜されることもなく、パイロットは飛行中に何度もスカンクワークスのリーダーであるケリー・ジョンソンを称えたという。90年代にはあのチェイニーが国防長官のときに全機退役させられてしまったが、現在でもその性能に匹敵する航空機は作られていない。まさに21世紀の飛行機だったのだ。(紹介終り)
なんだか秘密兵器の決定版、って感じなのだ。自分も世界中の軍用機のかなりの数を知っていると断言できるが、本機はかなりのお気に入りだ。本書にはパイロットや空軍の将官の回想が挿入されているのだが、ここまで現場の人間に称賛される武器を作れるなんて、ほんとに民間でいう商品開発の大勝利のモデルケースなのである。
最後に死の間際のケリーの家の上空に空軍が配慮してSR71を飛ばし、その衝撃波でお別れをするシーンは圧巻だ。時々軍隊はこういう粋なことをする。ケリーの人生はその大半が兵器開発に捧げられた訳だが、こんな幸せな仕事人人生も珍しいだろう。ケリーは全米だけでなく敵国の軍関係者からも尊敬を集めていたはずだ。
仕事するならこうなりたいよね、っていうビジネスマンの夢のようなお話であった。☆☆☆☆☆。
せっかくなので、ブラックバードの写真を。何度見ても鳥肌がたつ美しさだ。実はニューヨークのイントレピッド博物館で実物を見たことがあるのだが、飛行する姿にはかなわない。
ステルス戦闘機―スカンク・ワークスの秘密 (1997/01) ベン・R. リッチ 商品詳細を見る |
たまリバーの疲労が抜けてきたのか、今日の朝ランでは妙に体が軽く感じたキミ兄です。
最近ランニングネタが多いのですが、本当はミリタリーおたくです。それを思い出してもらうために時々こういうネタもupします。油断しないでください(笑)
この本は成田の航空博物館の図書室で見つけたのだが、もうまさにオタクごころをヒット!!な本なのだ。適度に細かく適度にわくわくさせる。しかも題材がまたかっこいい!! 最新鋭のF35もF22もロッキード製なのだが、なぜロッキード社にそんなに競争力があるのか、その秘密に迫る本だ。
まず最初に、あまりご存知ない方のために、ロッキード社と超音速偵察機SR71のご紹介を。
山本五十六機を撃墜したことで一躍有名になったP38に始まり、最後の有人戦闘機と言われたF104、キューバ危機で活躍した高々度偵察機U2、ビー玉以下の大きさにしかレーダーに写らない(だから駐機しているとコウモリが衝突するらしい)ステルス爆撃機F117などを開発したロッキードの開発チーム「スカンクワークス」。その業績のなかで最も偉大なのは、66年に実戦投入されたSR71ブラックバードの開発だろう。
U2がソ連の対空ミサイルに打ち落とされるようになり、ならばミサイルが届かない超高空をミサイルが追い付けない速度で飛べばいい、という発想で開発が始まったSR71。航空機では初めて外皮をチタニウムで覆い、独特の胴体の形状によりステルス性も高まるなど、斬新なアイデアの塊だった。
実戦においては設計思想通り、その高さと速さで1度も撃墜されることもなく、パイロットは飛行中に何度もスカンクワークスのリーダーであるケリー・ジョンソンを称えたという。90年代にはあのチェイニーが国防長官のときに全機退役させられてしまったが、現在でもその性能に匹敵する航空機は作られていない。まさに21世紀の飛行機だったのだ。(紹介終り)
なんだか秘密兵器の決定版、って感じなのだ。自分も世界中の軍用機のかなりの数を知っていると断言できるが、本機はかなりのお気に入りだ。本書にはパイロットや空軍の将官の回想が挿入されているのだが、ここまで現場の人間に称賛される武器を作れるなんて、ほんとに民間でいう商品開発の大勝利のモデルケースなのである。
最後に死の間際のケリーの家の上空に空軍が配慮してSR71を飛ばし、その衝撃波でお別れをするシーンは圧巻だ。時々軍隊はこういう粋なことをする。ケリーの人生はその大半が兵器開発に捧げられた訳だが、こんな幸せな仕事人人生も珍しいだろう。ケリーは全米だけでなく敵国の軍関係者からも尊敬を集めていたはずだ。
仕事するならこうなりたいよね、っていうビジネスマンの夢のようなお話であった。☆☆☆☆☆。
せっかくなので、ブラックバードの写真を。何度見ても鳥肌がたつ美しさだ。実はニューヨークのイントレピッド博物館で実物を見たことがあるのだが、飛行する姿にはかなわない。