義父の性暴力で妊娠した子を殺害 刑に服した女性の手紙

有料記事子どもへの性暴力

編集委員・大久保真紀 田中奏子 小若理恵
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 子どもたちの心身とその後の人生を脅かす性暴力について考える企画「子どもへの性暴力」の第2部は、家庭内での性暴力について取り上げます。最終回は、義父から4回も妊娠させられた女性の声を聞きます。

刑務所でつづられた記者への手紙

 《あのときの自分は全てを諦めていたんだなといまは思います。「助けを求めてもだれも私の話など信じてくれない。きっと自分が傷ついて終わるだけ」と》

 殺人と死体遺棄の罪で懲役4年の刑に服している女性(33)は手紙にそう心情をつづる。

 新潟県で暮らしていた女性は13歳のときから、母の再婚相手の義父(70)に性暴力を受けた。法廷での女性の証言と手紙から何が起こったかをたどった――。

 義父のアダルトビデオを興味本位で隠れて見ていたところを見つかり、義父から「セックスしよう」と誘われた。拒んだが、断り切れなかった。中学1年だった。

子どものころに家庭内で受けた性暴力は、信頼する身近な人からの被害だけに特に心身に深い傷を刻み込むと言われています。この連載では、その実情とともに、予防や対策には何が必要なのかを考えます。もし性被害にあったらだれかに話して、助けを求めることも大切です。

 それから、性交はほぼ毎日…

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この記事を書いた人
大久保真紀
編集委員
専門・関心分野
子ども虐待、性暴力、戦争と平和など