「提案型野党なんてクソ食らえ」 無所属議員がみた「国会の花形」

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斉藤太郎
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 「国会の花形」とも呼ばれる衆院予算委員会での新年度予算案の審議が、与党ペースのまま終わった。採決では国民民主党が賛成に回る異例の展開となった。その様に、いらだちを募らせている野党議員がいる。

 当選3回の51歳、元通産官僚の福島伸享衆院議員。「私や妻が関係していれば総理大臣も国会議員も辞める」。5年前、森友学園問題で文書改ざんの起点とされる安倍晋三首相(当時)の国会答弁を引き出した人物だ。今はどの党にも身を置かず、同じように無所属で勝ち上がってきた野党系の5人で衆院会派「有志の会」を結成している。

 彼の目に、今の野党はどう映るのか。

 「政策を提案したいならシンクタンクで働けばいい」

 「民主党政権は国民から1度、退場宣告を受けていると正面から認めなければならない」

 舌鋒(ぜっぽう)鋭いインタビュー。予算審議のさなかに「共産党外し」で物議を醸した野党4会派による会合の裏側についても語った。

「野党の仕事は提案ではない」

 ――野党の衆院予算委員会の論戦をどう見てきましたか。

 迫力不足ですね。各党バラバラ、質問者もそれぞれが聞きたいことを聞いているだけ。波静かで穏やかで、眠くなってくる。

 予算委は「国会の花形」と呼ばれます。政局を決定づける論戦の場だと私は思っています。

 政権・与党と野党の価値観の違いは何か。政権の権力構造の本質はどうなっているのか。こうしたことを国民に明らかにする場のはずなのですが、今はそうなっていないですね。

 「提案型野党」なんて言葉が…

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この記事を書いた人
斉藤太郎
政治部|野党・国会担当
専門・関心分野
国内政治、野党、国会