右翼のルペン氏、得票4割 フランス大統領選が可視化した「分断」
パリ=疋田多揚
日が暮れたばかりのパリのエッフェル塔のたもとを、再選した中道の現職エマニュエル・マクロン氏(44)は20~30人の若者と並んでゆっくりと歩み、勝利演説の演台へと向かった。
5年前、勝利演説に選んだルーブル美術館の広場での光景とは、正反対の演出だった。当時、マクロン氏は長い中庭をたった1人で演台まで歩いた。集まった支持者と一切触れあわず、自らを「権力者」だと見せつけた。
5年後の24日、マクロン氏は駆けつけた支持者と握手を交わし、10分ほどかけて演説台にたどり着いた。
庶民の怒りを買ったマクロン氏
それだけ、「国民とともに歩む」と演出する必要に迫られた任期だった。
燃料税を引き上げようとして…