【在任期間2021年9月~2023年12月 肩書等は当時のもの】1981年生まれ。博士(学際情報学)。早稲田大学文学学術院教授。テクノロジーと人間、自然存在の関係性を研究。2020年10月から21年6月まで、21_21 DESIGN SIGHT『トランスレーションズ展―「わかりあえなさ」をわかりあおう』展示ディレクター。 近著に『コモンズとしての日本近代文学』(イースト・プレス)、主著として『未来をつくる言葉―わかりあえなさをつなぐために』(新潮社)がある。監訳書に『ウェルビーイングの設計論―人がよりよく生きるための情報技術』(BNN新社)など。
AI技術は軍事目的利用のために開発されていないものでも容易に軍事転用される可能性があり、テクノロジーを研究する者にとっては難しい問題です。 一点、記事中の表現で誤解を招きかねない点があります。最後の「今年5月にあった米空軍の実験」につ
ChatGPTという技術の各論とは別に、わたしが今回のマイクロソフトからの投資の流れも含めてとても疑問なのは、特定の企業に与することなく公共に研究結果を還元する非営利組織として開始したOpenAIが、2019年にはcapped-profit
最高裁で、4名の裁判官が全員一致でリンさんの無罪を確定したとのこと、まずはリンさんご自身、そして全ての外国人技能実習生の方たちにとっても、本当によかったと思います。そして、リンさんたち外国人技能実習生を支援してきた慈恵病院や市民団体コムスタ
明晰夢に子供の頃から関心があり、夢のイメージを他者にうまく伝えられないのはなぜだろうと考えてきました。なので、この技術動向も、専門外ながら、昔から関心を寄せて来ました。脳内でイメージした単純な数字などを数ピクセル四方で再現した研究[1]や、
腸内環境が精神や性格、気分そして体格などに影響を及ぼすことは脳腸相関とも呼ばれ、これまでも少しづつ研究されてきましたが、うつ病との相関が見つかり、かつ漢方薬の効能の可能性まで見えてきたとは驚きです。乳酸菌は身近な発酵食品にも多く生息していま
日本に住む外国人として、また、ベトナム人の祖母を持つものとして、レー・ティ・トゥイ・リンさんがいまも経験している悲劇には胸が締め付けられ、言葉を失いそうになります。彼女に起こっている理不尽はこの国で労働をしている40万人の技能実習生の人たち
人間の生殺与奪をあずかる法務大臣が、自分が軽薄な考えの持ち主であることを示す発言を行い、詳しい弁明もせずに「水に流してくれ」と済まそうとしていることが、法相という重い役職を担う資質がないことをさらに示しているように思えます。 今回の葉梨氏
日本の風土と中国文化圏にもルーツを持つ人間として、この記事で描写されているような、政治や歴史の対立とはかけ離れたところで、日本と中国の若い人同士が互いの文化に惹かれる光景を見聞きすると、胸の奥から高揚が沸き起こる感覚を禁じえません。古谷さん
昨年、日本社会のDX(デジタルトランスフォメ―ション、デジタル化)に関するシンポジウムに登壇した際に、日本のDXを100点満点で採点したらいくつ?と問われ、わたしは「30点」と答えました。根拠のある数字ではなく、適当な体感値ですが、他の登壇
シュールストレミングは人生で一度は食べてみたいと思ってる発酵食好きとして、このイベントのことを完全に見逃していたことを悔やみました(笑)映像のなかで主催者メンバーの方が、現地の食文化への敬意をもって、と丁寧にお話されているのが素晴らしいと感
わたしも娘も、夏休みの宿題が出ないフランスの小中高を出ているので、日本式の自由研究はやったことがないのですが、とてもおもしろい取り組みだと思います。この記事を読んだ時、佐々木大さんの「宿題をさいごの日まで残しておいた時の家族と自分の反応」と
私の研究チームではぬか床内の微生物たちと「対話」する可能性を研究しているため、柳橋先生のご研究に非常に興味があります。 英国のキノコ言語の研究論文はつい最近読み、その面白さを仲間内でも話題にしていたところですが、そこでは脱人間中心主義
FacebookとGoogleが個人データをダウンロードできる機能は何年も前から提供していましたが、技術に詳しい人たちの界隈でしか知られていなかったと思います。プラットフォームが利用者の知らない間に多くのデータを採集し、その動向に影響を及ぼ
うちの子はインターナショナルスクールに通っていますが、やはりもっと軽くできないかと思います。毎朝、小学生の娘をバスまで見送りにいく時、リュックを私が持ってあげてますが、曜日によってはとても重くて、「帰りはこれを一人で背負っているのか」と想像
わたしは寺田寅彦と中谷宇吉郎の、物理学者としての着想の鋭さと同時に不思議な詩情を放っている随筆が学生のころ好きなのですが、この記事を読んで中谷宇吉郎「白い月の世界」(岩波文庫「中谷宇吉郎紀行集 アラスカの氷河」所収)の話を思い出しました。雪
成果の凄さもさることながら、研究に情熱を注ぐ柴田さん、その好奇心をサポートするお母さん、お父さん、おじいさん、そして小島渉さんの関係性がとても素敵に感じました。 もしも論文査読がブラインドレビュー(公平さのために投稿者のアイデンティティを
アジア系フランス人として10代の多くの時間をパリで過ごした身からすると、ルペン姓の候補者が大統領選の決選投票に(2017年から数えて)二回も残り、得票を重ねているという事実に慄きます。マリーヌ・ルペン氏の父親であるジャン・マリ・ルペン氏の名
現代の「世論」形成の場として報道企業も注視する言論の場となったTwitterが大きく変わる潮目ですね。いくつか気になるポイントがあります。 ・マスク氏の「表現の自由」のビジョンが不透明なのが、最も不安をかきたてるところでしょう。五十嵐
高橋源一郎さんの、世界を友と敵に分類せず、むしろ境界線を融和しようとされる言葉に、いつも勇気づけられます。危機の時ほど、わたしたち人間には複雑な世界をわかりやすく理解したつもりになって、考えるコストを下げようとする防衛本能が備わっているよう
野球の世界で筒香嘉智選手が勝利至上主義からの脱却を提唱されていることともつながる動きで、素晴らしい決定だと思います。 わたし自身、幼少期より大人になるまで剣道を学んでいましたが、試合に勝つための小手先ではなく、技をまっすぐ出せるようになり