みんなが食べられる、きれいな花 クリスマスのスイーツに込めた思い
釆沢嘉高
バラにポインセチア、コットンフラワー……。色とりどりの花がぎっしり。実はこれ、クリスマス用のスイーツだ。
福岡県内で料理代行の仕事をしている管理栄養士、石田望(のぞみ)さん(35)が作った。
食べ物にかかわる仕事に就きたいと思った原点は、中学生のときの体験だという。
バレンタインデーで、同級生たちに渡したアップルパイが好評だった。
「私も人を笑顔にすることができるんだなあ」
料理の腕を生かしつつ、安定的に仕事に就けるような資格も欲しい。国家資格の管理栄養士を目指した。
専門の大学に進んで資格を取ったあと、計8年、病院の入院患者に出す食事に携わった。栄養管理をしながら献立を考える仕事だ。
そこで、たびたび気付くことがあった。卵や小麦が食べられない食物アレルギーの子どもたちの存在だ。
おやつを出す際も気を配る…