それでも藤井聡太は攻めてきた 渡辺明を悲観させた「藤井ブランド」

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村瀬信也
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 第81期将棋名人戦七番勝負第2局(朝日新聞社、毎日新聞社主催、大和証券グループ協賛、地元主催・静岡市など)が27、28の両日、静岡市の料亭「浮月楼」で指され、挑戦者の藤井聡太竜王(20)=王位・叡王・棋王・王将・棋聖と合わせ六冠=が渡辺明名人(39)に87手で勝った。ギリギリの終盤で、藤井竜王が相手の攻めの切っ先を見切って冷静に対処し、開幕2連勝を果たした。

 「中盤でポッキリ折れてしまった」

 報道陣や棋士ら数十人が詰めかけた対局室。終局直後、渡辺名人はそう悔やんだ。長く均衡を保つ終盤戦に持ち込めなかった無念さがにじんだ。

 後手の渡辺名人が選んだ作戦は、第1局と同様の定跡を外れた力勝負だった。藤井竜王は先に攻撃態勢を築いたが、検討室の棋士たちの予想に反して総攻撃を見送った。「長い戦いになる」。そう予想する声も出たが、比較的短手数の87手で決着した。なぜか。

もし藤井聡太竜王と対局していて、急に攻め込んできたらどう感じるでしょうか。渡辺名人や解説の佐々木勇気八段らの言葉から、将棋担当の村瀬信也記者が読み解きます。

 28日夕、渡辺が66手目に…

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