世界平和統一家庭連合（旧統一教会）が東京都多摩市内に所有する土地をめぐり、同市の阿部裕行市長は21日、都内の教団本部に出向き、少なくとも宗教法人法に基づく解散命令が出ないことが確定するまでは建物の建築などを行わないよう申し入れた。

　登記簿などによると、教団は昨年4月、民間会社が所有していた約6300平方メートルの土地を購入。国士舘大学キャンパスや都立高校に隣接し、敷地内にはかつての建物が残っている。

　市によると、教団側から20日、宿泊施設を伴う研修施設の建設を目的に、26日から解体工事に入ると通告があった。これを受けて阿部市長がこの日、勅使河原秀行・教会改革推進本部長と面会し、申入書を手渡した。教団側は工事を1週間延期するとしたが、市の申し入れについては「上層部に伝える」と答えるにとどまったという。

　申し入れ後に会見した阿部市…