線虫がん検査「精度に懸念」 専門学会が全国調査 企業側は反論
「線虫」を使って自分ががんになっているリスクを尿から調べられるという市販の「線虫がん検査」について、精度に懸念があるとして、がん検診に関わる専門学会が全国調査を始めた。学会に登録している約200施設を対象に、線虫がん検査を経て受診した人のデータの提供を呼びかけ、この検査の有効性を科学的に評価したいという。
線虫は嗅覚(きゅうかく)が優れているとされ、がん患者の尿の臭いを好み、近づいていく性質があるとする研究報告がある。
HIROTSUバイオサイエンス社(東京)の線虫がん検査「N―NOSE」は、この性質を使っているとし、尿を調べれば15種類のがんについて、がんになっているリスク(低いほうからA~Eの5段階)がわかると宣伝している。厚生労働省が有効性や安全性を確認して承認している検査ではない。
今年6月に開かれた日本がん…