急患の犬がICUに、動物夜間診療に密着 「何時間もかけ来る人も」

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矢田文
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 ペットが未明に体調を崩しても、診てくれる所がない――。動物の夜間診療体制が整っていない「空白地帯」を埋めるべく、大阪公立大獣医学部の獣医臨床センター(大阪府泉佐野市)が昨年10月に「夜間救急診療科」を開設し、1年を迎えた。現場を担う獣医師が「ペットを家族同然に思う人たちにとって、極めて重要なインフラ」と語り、毎月100匹超の急患がやってくる診療の最前線に密着した。

 センターは関西空港近くのりんくうタウンにある。日中は紹介者のみを受け入れる二次診療施設だが、夜間救急は、関係なく様々な症状のペットがやってくる。獣医師の森田篤さんは「基本的には、どの患者さんも緊急性がとても高い」と言う。

 8月下旬の日曜日、午後8時半の電話受け付け開始から1分も経たずに電話が鳴った。夕方からペットの犬がぐったりとしているという相談だ。看護師が来院の予約を受けると、その数分後にも電話が鳴った。

ICUに入るペットも、「頼れる場所」

 同府阪南市から来たミックス…

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この記事を書いた人
矢田文
科学みらい部|原子力・災害担当
専門・関心分野
いきもの、環境問題、沖縄、依存症