明治時代のケーキはどんなもの? 京の和菓子店が再現してみると……

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才本淳子
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 街の洋菓子店でクリスマスケーキのカタログが目立ち始めた。京都市の老舗和菓子店は、店に眠っていた「見本帳」から明治時代のデコレーションケーキを再現した。SNSで公開すると「おしゃれ」「ハイカラ!」と話題に。どのようなケーキなのか。

 明治時代のケーキを再現したのは創業1803年の老舗和菓子店「亀屋良長」(本店・京都市下京区)の菓子職人ら。創業220周年を迎え、記念事業として、店の戸棚の奥に眠る「見本帳」にのっているお菓子の再現に挑戦した。

 8代目当主の吉村良和さん(50)が木箱に入った「見本帳」を見せてくれた。見本帳はお菓子のカタログのようなもので、店には江戸時代から戦後のものまで保管されているという。

 当時は砂糖が高価だったため、客は実物ではなく、見本帳からお菓子を選び、店は注文を受けてから作ることも多かったという。

ケーキの真ん中に茶色いかたまり

 吉村さんによると、見本帳のデコレーションケーキは、明治時代後半から昭和初期に作られていたもの。複数の絞り口を使ったと思われるクリームの模様が緻密(ちみつ)に描かれている。絵は「友禅の絵師がアルバイトのような感じで描いていたものかもしれません」。

 絵のケーキは、お菓子のトッ…

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