自然を飾りに、雪原に凜とたたずむ「クリスマスツリーの木」

有料記事いいね!探訪記

佐野楓
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 真っ白な雪原に立つ、一本のトウヒの木。しんしんと雪が降る中、凜(りん)とたたずむその姿は、まるで一枚の風景画のようだ。頰を刺す冷気も忘れ、一面に広がる銀世界に思わず見入った。

 通称「クリスマスツリーの木」。かつては名もない木だったが、その姿がクリスマスツリーに似ていることや、太陽が木の頂点に差し掛かると、枝の隙間から差す日の光がクリスマスツリーの星の飾りのように見えることなどから、その名で呼ばれるようになったという。

【撮影ワンポイント】 雪の舞い降る「クリスマスツリーの木」

 雲の機嫌で、絵柄はがらりと変わる。取材中、ずっと雲と話をしている心境だった。舞い降る雪を玉ボケで表現した。点光源をぼかして写真に取り込む方法だ。雪にストロボをたき、反射した光を点光源とした。ボケを大きくするため、レンズの絞りは開放。木と雪の明暗を出しやすい薄明薄暮の降雪を待った。(角野貴之)

 なだらかな丘陵が広がる美瑛には、この木と同じように、ぽつんと立った木が所々にあり、名前が付いている。町観光協会によると、農家がかつて隣の畑との境目を示す「目印」として植えたものや、農地として開拓した際に伐採せずに残したものが多いという。

 広大な農地での作業の合間…

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