「月ぞ流るる」を読んで「光る君へ」を楽しむ 平安ドラマの魅力は

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河合真美江
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 NHK大河ドラマ「光る君へ」が1月に始まり、ヒロイン紫式部が活躍する平安時代に注目が集まっている。昨年出た澤田瞳子さんの新刊「月ぞ流るる」(文芸春秋)のヒロインも、当時の歴史物語の作者とされる赤染(あかぞめ)衛門(えもん)。新刊とからめて、平安時代のドラマを楽しむポイントを聞いた。

 「光る君へ」は「源氏物語」の作者、紫式部(吉高由里子さん)の生涯を描く。「大河ドラマで京都が舞台になるのは暮らしている者としてうれしい」と笑顔を見せる澤田さん。

 「月ぞ流るる」はミステリータッチの歴史小説。和歌の名手、赤染衛門は夫を亡くした後、三条天皇の中宮(藤原道長の娘)の女房として仕えることになる。不義の子である若者頼賢(らいけん)との交流を通して、宮中の人間模様や悲哀にふれていく。紫式部も藤式部の名で登場し、作中ではものを書くことを赤染衛門に勧める役目を果たす。

 小説にもドラマにも、権力をもつ天皇や貴族に加え、女性たちがキーパーソンとして登場する。

 「女性が宮中で生き生きと働…

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この記事を書いた人
河合真美江
文化部|宝塚歌劇・文芸担当
専門・関心分野
女性の生き方、宝塚歌劇、グリーフケア