滋賀県は大雪のピーク過ぎる 警報解除、「積雪や凍結に注意を」
滋賀県北部に記録的な大雪をもたらした雪雲の流れ込みは弱まり、彦根地方気象台は25日、県内の大雪警報を解除した。「大雪のピークは過ぎた」という。冬型の気圧配置は続き、26日も弱い降雪が続くと予想。引き続き、積雪や路面の凍結に注意を呼びかけている。県のまとめによると、23日からの大雪での人的被害や住宅などの物的被害はないという。
同気象台によると、長浜、米原、高島各市など県北部に出された大雪警報は、25日午前4時すぎまでに解除された。東近江市などにも24日夜に警報が出たが、25日午前10時すぎに解除となった。強い寒気が抜け、冬型の気圧配置は次第に弱まっていくとしている。
25日正午までの48時間降雪量は、長浜市(柳ケ瀬)61センチ、米原市(米原)54センチ、彦根市(彦根)と高島市(今津)が35センチ。25日正午からの24時間に予想される降雪量は多いところで、北部の山地35センチ、平地20センチ、南部の山地25センチ、平地10センチ。
県教育委員会によると、25日に休校とした公立の学校や幼稚園などは109校。始業時間を繰り下げたのは21校で、終業時間を繰り上げたのは20校だった。
交通機関の乱れは25日も続いた。JR西日本によると、琵琶湖線・京都線・神戸線の米原―網干と湖西線の近江塩津―京都で遅れや一部運休が発生した。近江鉄道では線路上の除雪や設備点検のため、25日午前6時半~9時20分、高宮―八日市で計13本が運休となった。
中日本、西日本両高速道路によると、25日に通行止めがあったのは名神高速道路の栗東湖南IC―岐阜羽島IC、北陸道の米原JCT―敦賀IC。名神高速道路の関ケ原IC付近で発生した車の立ち往生は25日午前4時に解消された。
琵琶湖汽船によると、25日は竹生島クルーズ(長浜航路)は終日運休し、26日も運休の予定という。
◇
県警交通企画課によると、降雪による道路規制が始まった24日午前0時から25日午前9時までに、降雪の影響による交通事故が161件あった。人身事故は3件で、重体や死亡事故はなかった。追突などの物損事故は158件だった。
愛荘町松尾寺の国道307号では25日朝、倒木による通行止めが起きた。
東近江署によると、4~5本の木(直径約40センチ)が、片側1車線の道路に倒れた。車4台に当たり、フロントガラスなどが破損した。現場は20~30センチの積雪があり、雪の重みで倒れたとみられる。倒木の撤去や立ち往生した車両の対応で、午後0時40分まで通行止めになった。
県警交通企画課の担当者は「雪の峠は越えたと思うが、朝方に道路が凍結する可能性は十分ある。注意してほしい」と話した。