第7回占領下、絶望を深める子供たち 「イスラエルこそテロリスト」
スマヤ・ファルハトナスルさん(75) パレスチナの学校のカウンセラー
昨年10月にガザで戦争が始まり、ヨルダン川西岸でもイスラエル軍の活動が活発化しています。イスラエル軍の兵士が村に入ってくれば、地元の若者が怒って石を投げる。兵士が銃を撃ち、誰かが死んだり、けがをしたりする。子供たちは「イスラエル軍が来るのではないか」と、いつもおびえています。パレスチナ人がどのような扱いを受けているか、自分の目で見ています。
元大学教員のファルハトナスルさんは20年以上にわたり、パレスチナ自治区ヨルダン川西岸の学校でカウンセラーとして活動してきました。イスラエルによる占領下での生活は、子供たちの精神面に影響を及ぼしていると指摘します。
もともと占領下の生活でフラストレーションを募らせる子供たちには、暴力的な傾向が見られます。クラスで生徒同士がけんかになりますし、口汚い言葉でののしり合います。学校内で解決できずに、校外に出てからも殴り合うようなことがよくあります。
ガザでの戦争はこの状況をさらに悪化させ、子供たちは絶望感を深めているようにみえます。イスラエルだけでなく、米国や欧州諸国もパレスチナ人の願いには耳を貸さない。子供たちは失望するだけでなく、期待することをあきらめています。「何のために勉強するのか」と学ぶ意欲を失っている子もいます。
抑圧状況が生むものは
(昨年10月7日にイスラエ…
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