複雑な構成で描く大作「オッペンハイマー」 ノーラン監督が語る意図

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ロサンゼルス=中井大助
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 「原爆の父」と呼ばれた物理学者を描いた「オッペンハイマー」が3月29日、日本で公開された。世界各国で話題となり、米アカデミー賞では作品賞など7部門で受賞した映画に込めた思いを、クリストファー・ノーラン監督に聞いた。

 映画は3時間の大作だ。第2次世界大戦中、米国が原爆開発を進めた「マンハッタン計画」の進行や戦後の波紋を、主に計画を率いたロバート・オッペンハイマーの視点から描く。ただ、時間軸は一定でなく、戦中や戦後を何度も行き来する。一見、関係がない場面が次第に結びつきながら、物語をつむぐ。

 複雑な構成は、意図的だ。

 「映画の歴史を振り返っても…

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この記事を書いた人
中井大助
ニューヨーク支局長
専門・関心分野
アメリカの社会、政治、文化