川崎の元仏代表が「ライオン」にこめる魂 逆境を越えた38歳の思考
加藤秀彬
(11日、サッカーJ1 川崎3―0札幌)
ゴール後は地面に四つんばいになり、獣のようにゆっくり歩く。
2019年にサウジアラビアのアルヒラルで、アジア・チャンピオンズリーグ(ACL)の得点王になった、川崎フロンターレのFWゴミスのお決まりのパフォーマンスだ。
元フランス代表で、フランスの強豪リヨンやマルセイユにも所属した経験がある。
来日したのは昨夏。鳴り物入りで入団したが、けがもあり、無得点が続いていた。
この日の前半30分、ようやくその時が訪れた。
MF遠野大弥からペナルティーエリア内でパスを受けると、相手DFを背にボールをキープした。186センチ、90キロの屈強な体を反転させ、前を向く。右足でゴール左隅に突き刺した。
昨年9月のJ1デビュー以来、13試合目にして初ゴールだ。
チームメートは中継のカメラを指さし、代名詞の「ライオン」のパフォーマンスをするよう促した。
だが、ここではあえて封印し…
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