授業料無償化で暮らしは楽になるのか 「東京に住む」「ほんの一部」

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杉原里美 本間ほのみ
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 高校授業料の実質無償化の所得制限撤廃や、18歳以下への月5千円の支給(018サポート)など、東京都独自の子育て支援策をめぐり、近隣県に住む人たちから「不公平だ」と訴える声が上がっている。一方、都民からは、支援を歓迎しつつも「これで暮らしが楽になるわけではない」という声も。背景や、それぞれの事情とは――。

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川を渡るだけで…

 「江戸川を渡るだけでこんなに違うなんて」。千葉県松戸市の会社員男性(45)には、都内の私立学校に通う高校生の息子と中学生の娘がいる。都民ではないので、所得制限撤廃の恩恵は受けられない。1人にかかる学費は年間100万円弱。「無料になるなら、そんなうれしいことはない」

 ただ、「今の自宅の広さで都心に暮らそうと思えば、家の価格は倍以上するだろう。(差額は)授業料分では済まないはず」とも話す。

 実際、東京は住宅費が飛び抜…

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