テレグラムCEO逮捕、表現の自由めぐり批判 仏大統領は声明で反論

有料記事

パリ=宋光祐
[PR]

 フランス検察当局は26日、通信アプリ「テレグラム」の最高経営責任者(CEO)が逮捕された問題で、組織的な違法取引を可能にするプラットフォームの運営など12件の容疑について捜査していると明らかにした。逮捕をめぐっては表現の自由の観点から批判が強まっており、マクロン仏大統領は同日、「政治的決定によるものではない」との声明を発表した。

 仏メディアによると、テレグラムのCEOで創業者でもあるロシア出身のパベル・ドゥロフ氏は24日夜、アゼルバイジャンからパリ郊外のルブルジェ空港にプライベートジェットで到着したところを仏警察に逮捕された。仏国籍を保持しており、現在はアラブ首長国連邦(UAE)に拠点を置いているという。

 パリの検察当局は26日の声明で、ドゥロフ氏の逮捕は7月8日に開始したサイバー犯罪に関連する捜査の一環だと説明。組織的な違法取引を可能にするプラットフォームの運営や児童ポルノ画像の流布などの共謀のほか、関係当局の規制への協力の拒否など12件の容疑を挙げている。

 検察当局はこのうちどの容疑…

この記事は有料記事です。残り779文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません

この記事を書いた人
宋光祐
パリ支局長
専門・関心分野
人権、多様性、格差、平和、外交
  • commentatorHeader
    服部倫卓
    (北海道大学教授=ロシア・東欧)
    2024年8月27日12時17分 投稿
    【解説】

    8月18~19日に、プーチン・ロシア大統領がアゼルバイジャンを訪問していたことから、ロシアではプーチン大統領とドゥロフ氏がバクーで密談したのではないかという憶測を一部で呼んでいる。 これに関し、大統領府のペスコフ報道官は、両者がバクーで会っ

    …続きを読む
  • commentatorHeader
    たかまつなな
    (笑下村塾代表)
    2024年9月8日12時5分 投稿
    【提案】

    フランス当局によるテレグラムCEOの逮捕は、表現の自由の観点から賛同できません。 たとえ利用者が違法な目的でサービスを利用していたとしても、開発者を処罰するのは行き過ぎです。かつて、今ではビットコインなどでも使われている技術であるP2Pを使

    …続きを読む