堀井学・前議員を略式起訴 自民裏金で特捜部、議員側立件は4人目

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 自民党派閥の裏金事件をめぐり、「清和政策研究会」(安倍派)から還流されたパーティー収入を政治資金収支報告書に記載しなかったとして、東京地検特捜部は29日、堀井学・前衆院議員(52)=自民党を離党、議員辞職=を政治資金規正法違反(虚偽記載)の罪で略式起訴した、と発表した。自民党派閥の裏金事件で、議員側で立件されたのは4人目となった。

 さらに特捜部は、選挙区の有権者に秘書らを通じて香典を配ったとして公職選挙法違反(選挙区内での寄付)の罪でも堀井氏を略式起訴した。

 略式起訴は書面審理の手続きで、東京簡裁は同日、罰金100万円と公民権停止3年の略式命令を出した。

 特捜部によると、堀井氏は安倍派の政治資金パーティー券をめぐり、販売ノルマを超えた分について還流を受けたが、収支報告書に寄付収入として記載しないことを了承したとされる。立件対象の虚偽記載額は、2019~21年の3年間で約1700万円に上った。

 また、21年10月~23年10月、選挙区の支援者らが亡くなった際に秘書らを通じて香典計38万円や枕花(約23万円相当)を渡したとされる。

 特捜部は裏金事件を調べる過程で違法な香典提供を把握。今年7月に堀井氏の議員会館の事務所(東京・永田町)などを捜索していた。

 堀井氏はリレハンメル冬季五輪スピードスケートの銅メダリスト。北海道議を経て、12年の衆院選(北海道9区)で初当選し、4期目だった。

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