ドタバタ選挙で大わらわ 移動式期日前投票所取りやめ、開票所を変更

岡本進
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 15日に公示される衆院選は、首相の就任から26日後に投票という、戦後の衆院選で一番の短さだ。選挙の準備期間が十分に取れないことによる支障や影響などが出ている。

 南相馬市選挙管理委員会は、前回2021年の衆院選から始めた移動期日前投票所の設置を取りやめる。大型バスの車内に投票所を設け、前回は市内の三つの高校を含む5カ所を回った。投票権年齢の18歳への引き下げを受け、高校生が選挙に接しやすくするためだった。72人の高校生が投票し、全国的にも注目された。

 だが今回、バスを巡回させる日程の調整がつかず、投票管理者や投票立会人を確保するのも難しくなった。市選管の担当者は「準備期間があまりにも足りず、残念ながら断念した」と話す。

 ドタバタの選挙準備に追われている市町村は多い。

 会津若松市の選管は、各候補者の選挙ポスターを貼る掲示板が、作製業者からようやく10日に納入された。

 設置場所は市内に約450カ所ある。設置業者からは「全部終えるのに3、4日はかかる」と言われ、この3連休中も動いてもらうように頼み込んだ。予定では、設置が終わるのは告示前日の14日夕方になる。トラブルが起きないか、気が気でないが、選管職員は「何とか間に合わせられそうだ」と話す。

 これまでの選挙で開票作業をしていた施設がイベントなどで使えず、場所を変更した自治体も少なくない。福島市は福島トヨタクラウンアリーナ(市国体記念体育館)を開票所に使おうとしたが、すでにスポーツイベントが予定されていたため、NCVふくしまアリーナ(市体育館・武道場)を確保した。

 郡山市、会津若松市なども開票所を前回から変える。

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