第6回トップガン風の服に「進撃の巨人」も インドネシア選挙のPR戦略
世界第4位(約2億8千万人)の人口を抱えるインドネシアでは、2月に大統領選があった。
有権者数が2億人を超すことから、「世界最大の直接選挙」とも言われる。今回は、2期10年を務めたジョコ大統領(当時)の後任を選ぶ注目の選挙だった。
街は選挙ポスターであふれ、テレビでは支持を呼びかけるCMが流れる。オフィス街の食堂ではあちこちで候補者の名前が聞こえた。
投票日はお祭りのような雰囲気で、投票率は8割を超えたと報じられた。日本の前回の衆院選(2021年)の投票率55・93%と比べると、関心の高さがうかがえる。
日本の選挙とはどんな違いがあるのか。
日本の選挙なら「買収」?
2階建ての住宅にスポーツカー、パソコンに炊飯器……。イメージ画像の上には、微笑を浮かべる候補者の写真が並ぶ。「20億(ルピア、約1900万円相当)の賞品」の文字も躍る。
これは、ある政治家の選挙集会の告知画像だ。出席者は景品が当たる抽選に参加できるらしい。
別のイベントでは、米や砂糖のほか、人口の約9割を占めるイスラム教徒に向けて、聖地メッカへの小巡礼(ウムラ)の費用を景品としたものもあった。
日本の選挙なら「買収」にあたる行為で、現地の法律でも禁止されているが、色々な政党が似たイベントを開いていた。
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総選挙が始まり、あちこちでポスターや選挙カー、街頭演説を見かけます。今年は世界各地で大型選挙がある「選挙イヤー」ですが、海外の実態は? 特派員が感じた日本との違いは? 前回に続き、世界から報告します。
当落のカギ握ったある戦略
今回の大統領選では、候補者…
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