吉祥寺を愛し、吉祥寺から愛された楳図かずおさん 地元民が知る素顔
平山亜理 塩入彩
88歳で亡くなった漫画家の楳図(うめず)かずおさんは、東京・吉祥寺を愛した人だった。街中でよく見かけられたトレードマークの赤白のしま模様シャツ姿。偉ぶることなく、いつも自然体だった。間違いなく、吉祥寺からも愛された人だった。
いつも決まってカレーとダージリン
JR吉祥寺駅(武蔵野市)の地下にあるカフェCAFE de GINZA MIYUKIKAN(銀座みゆき館)吉祥寺店は、楳図さんの行きつけの一つだった。
店員の北原綾さん(23)によると、たいていは一人でランチタイムに訪れ、数日おきに来ることもあった。注文するのはいつもカレーとダージリンティー。店の隅っこにある青いソファがお気に入りの席だった。
北原さんは言う。「最近見かけなかったので、どうしたのかなと思っていた。残念です」。病気のことを知り、いつもカレーを残していた理由が分かったような気がした。「これを機に作品を読んでみます」
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