第2回「差別的な発想」「公然と行えば罪に」 検事の取り調べに元裁判官ら

有料記事

華野優気
【動画】歪む「使命感」 ある重大事件の取調室の中で
[PR]

 「引きこもって社会に貢献できないなかで、外に出てさらにマイナスを生む」「捕まっても替えがきく」――。

 岸田文雄首相(当時)の演説会場に爆発物が投げ込まれた事件で、和歌山地検の男性検事(36)が黙秘する木村隆二被告(25)に浴びせた暴言の数々。引きこもりの境遇を知る人や法律家は「差別」と口をそろえる。

 「これがずっと続いたら、絶望するでしょうね」

 NPO法人「KHJ全国ひきこもり家族会連合会」の山本洋見(ひろみ)理事長は言った。「引きこもりは劣った存在で、捕まっても社会に何の影響も与えないと言っている。社会に出たくても出られない当事者にとっては、殴られたに等しい、精神的な暴力でしょう」

 言葉の端々に「自分が上で…

この記事は有料記事です。残り845文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません