第7回国スポに横たわる中央と地方の主従関係 独自色で新たなレガシーを

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聞き手 編集委員・中小路徹
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 国民スポーツ大会(旧・国民体育大会)の見直しの議論が本格的に始まっている。1946年にスタートした大会はどのような成果を上げ、どんな課題に直面しているのか。大会に関する論考がある成城大の阿部勘一教授(社会経済学)に聞いた。

 ――国スポは選手強化や、スポーツ施設の整備につながる半面、開催費用や施設の維持費など、かねて自治体の財政的負担の重さが指摘されてきました。そんな中、全国の知事からの提言などを受け、日本スポーツ協会は9月に有識者会議を始めました。この動きをどうとらえていますか。

 「国スポはこれまで同様、各都道府県が順番に開催を引き受け、惰性的に続くだろうと予測していました。それが、2021年の東京オリンピックにネガティブなイメージがついたことや、コロナ禍による社会活動の停滞によって潮目が大きく変わったといえます。これまでも2002年に高知県で開催された際、橋本大二郎知事(当時)が運営の簡素化を唱えたほか、開催地が優勝するのに有利な制度設計や選手強化策にコストをかけなければならない風潮に、異を唱えたことはありました。それを踏まえれば、気づくのが遅すぎたという思いもありますが、議論を先送りできない状況にある、という認識や空気は醸成されているのではないでしょうか」

 ――どのような議論が必要でしょうか。

 「都道府県回り持ちの1巡目…

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この記事を書いた人
中小路徹
編集委員|スポーツと社会
専門・関心分野
スポーツと社会、サッカー、朝鮮半島