決算粉飾して融資金5千万円詐取した疑い コンサル会社元代表ら逮捕

高井里佳子 小島弘之
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 決算報告書を粉飾し、銀行から融資金約5千万円をだまし取ったとして、大阪府警は5日、いずれも元代表取締役で、経営コンサルタント会社「エムエスジー」(大阪市淀川区破産手続き中)の平井登(50)と、ハウスクリーニング会社「ベンリッチ」(同)の山口博巳(59)の両容疑者を詐欺容疑で逮捕した。捜査関係者への取材でわかった。

 捜査関係者によると、2人は共謀し、2021年8~9月、ベンリッチ社が債務超過に陥っているのに経営状況は良好だという虚偽の決算報告書を提出し、神戸市内の銀行から融資金約5千万円をだまし取った疑いがある。

 ベンリッチ社は、経営全般についてエムエスジー社とコンサルティング契約を結んでいたという。府警は平井容疑者がベンリッチ社以外の複数の会社のコンサル業務に関わっていたとみており、同様の不正な取引がなかったか調べる。

 信用調査会社によると、02年設立のベンリッチ社は近畿圏で営業を展開。東京にも営業所を開設するなどして12年5月期に年間の売上高は約4億円に上ったが、エアコン清掃の事業者が新規参入したことなどを受け、収益が低下したという。

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