戦闘開始11日で「アサド政権崩壊」 反体制派の作戦成功の背景は
イスタンブール=根本晃 エルサレム=高久潤
10年以上にわたるシリア内戦は、8日に反体制派が首都ダマスカスに突入し、アサド政権の「崩壊」を宣言したことで大きな岐路を迎えた。戦闘を開始してからわずか11日で各地の主要都市を次々と制圧し、首都までたどり着いた。反体制派の急速な進軍の背景に何があったのか。
「ダマスカスは暴君・バシャール・アサド(大統領)から解放されたことを宣言する」
8日朝、北西部イドリブを拠点とする過激派組織「シャーム解放機構」(HTS、旧ヌスラ戦線)が率いる反体制派は、SNSにこう投稿した。ダマスカスへの突入を宣言してからわずか数時間後だった。
政権軍はほぼ抵抗することなく敗走したとみられ、アサド氏は飛行機でダマスカスを脱出したと伝えられている。親子2代で50年以上にわたったアサド家の支配は、急速に崩壊に向かって進んでいる。
反体制派が「(アサド政権に…