ユニークさ追求すれば、世界に届く 米国人ライターが語るJ-POP

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篠健一郎 宮田裕介
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 近年、日本のアーティストの楽曲が、海外でも注目を集める例が増えています。今年リリースされたCreepy Nutsの「Bling-Bang-Bang-Born」(BBBB)は国内外でヒット。YOASOBIや藤井風、Ado、XG……ほかにも多くのアーティストが、海外で注目されています。世界最大の音楽市場であるアメリカ出身の音楽ライターで、ジャパンタイムズや著名音楽メディア「ピッチフォーク」などで日本の音楽情報を発信するパトリック・セントミッシェルさん(37)に、現地から見た日本の音楽の変化について聞きました。

 ――セントミッシェルさんは今は日本にお住まいです。BBBBはアニメの主題歌ですが、初めて聞いた時はどう感じましたか。

 衝撃を受けました。アニメの曲でよく使われるロックではなく、「ジャージークラブ」という米国発祥のダンスミュージックのサウンドに、ラテン音楽を思わせるマリンバのメロディーを掛け合わせています。

 ジャージークラブは世界的に流行していて、ラップやダンス音楽が好きな海外の人たちにもなじみがある。それで、アニメファン以外にも受け入れられたのではないかと思います。

 Creepy Nutsというユニット名にもインパクトがありますね。直訳すると「不気味なナッツ」。欧米人にはどこか奇妙に感じ、戸惑いすら覚える名前です。

日本の楽曲「コロナ禍以降に大きく変わった」

 ――BBBBのヒット後、Creepy Nutsの2人にインタビューをされたそうですね。

 2人はジャージークラブやラ…

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この記事を書いた人
篠健一郎
専門記者
専門・関心分野
データジャーナリズム、プラットフォーマー
宮田裕介
文化部|メディア担当
専門・関心分野
メディア、放送行政、NHK