「水源影響に不安」産廃処分場計画に高山市議会が反対の意見書 岐阜

荻野好弘
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 岐阜県高山市荘川町六厩で計画されている産業廃棄物最終処分場をめぐり、高山市議会は12月定例会で、設置に反対する意見書を全会一致で可決し、県に提出した。

 産廃処分場は富山市の業者が計画。県に提出した事業計画書によると、金属くずやがれき類、動物の死体など18品目を10万6千平方メートルの用地に26年間埋める。

 市議会の意見書は「庄川流域の自然環境や水質保全に不安が広がっている」として、「活断層の震度設定など基本的な想定が甘い」「水源への影響について十分な調査が行われていない」などと主張。県に対し、処分場の設置を許可しないよう求めている。

 渡辺甚一議長や産廃最終処分場計画調査特別委員会の委員ら市議10人は23日、高殿(たかどの)尚県議と県庁を訪れ、大森康宏副知事に面会。「感情的ではなく、客観的な事実から建設の適地ではない」などと述べた。

 大森副知事は「住民の思いをしっかりと受け止め、法令や県条例に基づいて慎重に審査し、厳正な判断をしたい」と話した。

 県は、専門家でつくる環境影響評価審査会の審議を受け、環境保全の見地から知事意見書を業者に出している。

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