高橋まつりさん死去9年、母が手記 「過労死対策、国は見直しを」
高橋諒子
広告大手・電通(現電通グループ)の新入社員だった高橋まつりさん(当時24)が過労自殺して、25日で9年となった。母・幸美さんが命日にあわせて手記を公表し、「誰もが安心して働き、誰もが希望を持って人生をおくれる国になるように願い、まつりと共に力を尽くして参りたい」とつづった。
今年は過労死防止法が施行されて10年の節目。幸美さんは手記で、いまも仕事が原因で病気になる人や過労死する人がいることに触れ、「国は過労死対策に何がたりないのか。どうしたら過労死がなくせるのか。私たち遺族の意見を本気で聞いて、対策を見直してほしい」と訴えた。
電通グループに対しては、残業時間を減らす取り組みなど「社風を変えようという姿勢はわかります」としつつ、「今最も大切なのは、プロジェクトのために睡眠時間を削って残業したり、休日出勤をしている社員に対して、会社は何をするべきなのか考えることではないでしょうか」と指摘した。
同期社員は入社10年目に
まつりさんと同期の社員らは…