雷を家の電気に使える? 一瞬の巨大エネルギーの利用困難、研究も
三重県・田中和広さん(73)からの質問
ののちゃん 空がゴロゴロと鳴っているね。雷が落ちるのかな。そもそも落雷ってどういうもの?
藤原先生 落雷は、雲の中でためられなくなった電気を地上に向かって放出する現象だよ。雲の中では氷のつぶがぶつかりあって静電気がたまっているの。静電気というと、身の回りでもセーターなどの衣服がこすりあわさった後に、金属に手を近づけるとビリッとくるよね。規模は異なるけれど、同じ現象だよ。
のの 静電気って痛いよね。落雷だと比べものにならないくらいすごい音と光だけど、どれほどのエネルギーなの?
先生 落雷は1千分の1秒~1秒程度というとても短い時間の放電だけど、周辺がパッと明るくなるほどすさまじいエネルギーを持っているよ。流れる電気の量の「電流」は1千~20万アンペア、電気を押し出す力の「電圧」は1億ボルトと言われている。落雷1回による電力量は400キロワット時ほど。1家庭(4人世帯)の1カ月分ほどの電力量にあたるらしい。
のの じゃあ、落雷の電気を使って生活できたらお得だね。
ののちゃんは、朝日新聞に連載されている漫画の主人公で、小学3年生。学級担任の藤原先生を相手に、身の回りの不思議を質問します。聞いてほしい疑問はこちらへ。science@asahi.com
先生 実用例はないと言われ…
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