米クリフス、USスチールの安値買収を模索か 日本に「気をつけろ」

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ニューヨーク=真海喬生 山本精作
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 日本製鉄による米USスチールの買収計画を違法に妨害したとして両社に提訴されている米クリーブランド・クリフスが、USスチール買収に再び意欲を示した。一度は日鉄に競り負けたクリフスだが、日鉄による買収計画の実現が困難さを増しているなか、米同業との連携により買収の可能性を探ろうとしているもようだ。

 米CNBCテレビなどの報道によると、クリフスとニューコアの米同業2社が手を組み、USスチールの買収を計画しているという。ただ、その価格は1株30ドル台後半。USスチールの株主総会が2024年4月に承認した日鉄計画の55ドルより大幅に安く、株主の承認を得るにはハードルが高そうだ。

 クリフスは買収後にUSスチールの子会社「ビッグリバー・スチール」をニューコア社に売る計画だ、とも報じられた。反トラスト法(独占禁止法)をめぐる米当局の審査を通りやすくする狙いがあるとみられるが、同法に触れる可能性はなお残る。クリフスとニューコア、USスチールは米大手4社のうちの3社。

 「USスチールを大きく、よ…

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この記事を書いた人
山本精作
経済部|素材産業担当
専門・関心分野
人口問題、地域経済、エネルギー、農業、鉄道