2012-02-01から1ヶ月間の記事一覧
A.エンリーコ・カルーソー、エットレ・バスティアニーニ、マリオ・デル・モナコこれらの歴史的大歌手の事を、こう言う人が多いのですが、それは、「発声を真似ては駄目だよ」ということです。この発言をする人の考え方には、発声はすぐに真似できる、とい…
A.一流のオペラ歌手は息のスピードとエネルギーを感じます。声の抵抗に負けないように息を吐くと、息の摩擦が生じ、息の圧力を気管にまで感じる事が出来て、喉が閉まらないで発声する事ができるということです。喉が閉まる人の大半が、息を吐く力が弱いか…
A.日本の発声事情は、どう考えても遅れていると感じます。その大きな原因の一つに、教師がバージョンアップしない事があると思います。様々な情報の中から、より良い、有益な情報を選ぶ事は、必須だと思います。生徒はそれを見抜く能力を身につける必要が…
A.イ母音などの閉じた母音では、喉頭蓋は倒れずに、咽は開いた状態になります。開いた分、口腔内が狭まってバランスが取られていると思います。一方、ア母音やオ母音、ウ母音は、舌の作用により、喉頭蓋は若干倒れ、呑み込む時の状態に近付きます。その作…
A.歌うための呼吸法と声の支えに関しては、色々な人が、色々なことを言ってきたと思います。ただ、一番大切なことは自然なことだと思います。言い換えれば、バランスを取るということです。何事も、必要な事をやらなければできないわけですが、やり過ぎは…
A.歌うには、ボディービルのような筋肉は必要無いですが、柔らかく強い筋肉であるに越した事は無いと思います。特に柔軟性は重要です。半身、腰、背中の筋肉を鍛える事は、息のスピードに直接関係してきます。息のスピードは、小さく歌う時にも、大きく歌…
A.発音は、必ずその言語と、密接に繋がっています。日本語のアと、イタリア語のAとでは、違うでしょうし、中国語の亞はまた、違う響きをもっています。これらを一纏めにしてしまうのも、乱暴な話ですので、各々が目指しているジャンルの母音をイメージし…
A.歌のなかでまず表現に繋がるものは音楽と歌詞です。 オリジナルの曲ならなおさら思いが強いとは思いますが、まずは歌詞を読み込んでみましょう。どんな時代にどんな生活をしている人がどんな思いで何に対しての歌なのか、自分なりの解釈で考えてみましょ…
A.声のために普段からできることはたくさんありますが、どういうものが良いのかは人それぞれで必ずこれというのは難しいように思えます。練習をしていく過程で自分で気が付いた練習方法を実践するのが一番良いと思います。しかし、そうはいってもわからな…
A.ステージに立つ以上はたくさんの人に見られるということです。見られて恥ずかしくないように準備をしておく必要があります。その日のためにたくさん練習することは一番大事なことですが、本番当日になってしまうと、直前にたくさん練習しても疲れるだけ…
A.音程が悪い原因には「自分の音を聴いていない」ことがあります。もちろん聴いたところで判らない人たちも沢山いるのでもっと基礎的なところから考えると、自分の声をもっと理解するところから始めましょう。「ド」の音を出しているときの自分の声を覚え…
A.リズム感を良くするためには努力するしかないでしょう。しかし、練習方法さえ間違えなければ次第に身についていくものです。まずはリズムについての知識をつけましょう。4拍子3拍子だいたいこの二つが判れば大丈夫なのですが、弱拍強拍などある程度の…
A.声を遠くへ飛ばすために歌唱時に用いられる共鳴は、いわゆるマスケラという部分で共鳴させます。具体的に言うと、顔の固い部分、つまりおでこや目の周り、鼻の付け根、頬骨のあたり…などです。スピーカーのようなもので、喉で作られた音が共鳴部分に当た…
A.大丈夫です!声量が小さい原因はいくつか考えられますが、どれも時間をかければ解決できるものばかりです。まずは自分の体を改造するつもりで練習に取り組みましょう。ある程度の条件がそろえば後は共鳴で声量を増やすことができます。ぱっと聞きの音量…
A.まず基本的な話ですが、舞台の場合、役者も声楽家もホールで声を出します。ここには何も違いはありません。 これはトレーナーの方針などで色々かわってくる問題ですが、私がレッスンする場合、声楽のレッスン同様母音を中心に身体の使い方、息の流れを意…
A.理想としては毎日地道なトレーニングが必要なのですが、正直毎日ストイックな訓練を続けるのは精神的に辛いものがあります。辛いトレーニングは続かなくなる元なのでいかに楽しく続けるかを考えたほうがよいでしょう。 トレーナーとのレッスンで一番出し…
A.プロになってくると同じ時期に数本の作品や舞台を抱えていることなんてざらなのでトレーニングというと抱えている作品をトレーニングすることがメインになってきますが、それぞれにトレーニング法は違うと思います。私の場合は毎日ハミングとイ母音の訓…
A.ジャンルによって違うと思います。演歌やJポップ、劇団四季等の日本語歌唱の歌は必要ないと思います。しかし、英語でロックを歌ったり、シャンソン、カンツォーネ、ジャズ、声楽、オペラを歌う外国語歌唱の歌を歌う人々には必須だと思います。 まず意味…
A.私は姿勢やフォームが美しくないとよい声は出てこないと思っています。これはあくまでも私が現場で様々な人を見ていたり経験したことですが、背が高く、痩せ型の人ほど姿勢が悪いことが多いです。背が高く痩せ型と書くとモデル体系のようなイメージです…
A.基本的にパッサッジョの訓練はあまり一人で行わないことをお勧めします。間違った方向に向かいやすいからです。一人でやってもあまり害がなく効果的な方法をお伝えします。まずはトレーナーに自分のパッサッジョはどの辺りなのかを教えてもらいましょう…
A.まず勘違いしてほしくないのは、ウはウです。しかし「日本語会話のウと歌唱のウは違う」というのを考えなければいけません。日本語のウとアルファベットのUの一番の違いは喉仏の高さの違いにあります。うまくいっているときはアイウエオすべての母音で一…
A.厄介なのは、大体、その時点で、自分で気付かないのです。自分で気付かないから先生に指摘、アドバイスを受けるのですが、多かれ少なかれ、自分で気付かない欠点を指摘される事は、かなりのストレスにもなります。ある程度自分で気付くようになってくる…
A.例えば、ジャンルの違いで、ジャズをこの上ない音楽と感じる感性と、うるさいだけの音楽としか感じない感性があるのと同じだと思います。私の知り合いに、古典的なベルカントの声楽と、ヴェルディなどの近代からのオペラのどちらも好きな方がいらっしゃ…
A.器楽や声楽では、きれいな音に伴い必ず息の雑音を多少伴う方が、深い味わいの音にななるといわれます。特に息の流れがある歌唱では、歌っている本人には息の雑音がかなり聞こえ、肝心な美しい声は、自分から離れた所に飛んでしまっているので、頼りない…
A.パッサージョを経る事は、高音域を正確に出す有効な手段だと思います。ところが、このメカニズムを利用せず、パッサージョを開き歌う事は、初心者に多いですが、プロでも、パッサージョを開けて歌い、高音域でいきなりアクートする歌い方をする人が多い…
A.カヴァーリングの技術は、ある程度の段階までは非常に有効な手段、という説があります。カヴァーするしないは別にして、テノールがF#でエッジの立たないアペルトで歌うと、何故ダメかということです。勿論、声帯への負担が大きいのと、どんなに頑張って…
A.歌う時、特に広い場所で おまけに響きの悪い場所の場合、普段、周りの反響に頼っている人は、ひとたまりも無く歌えなくなってしまいます。やはり頼るのは自分の口腔内の振動(あたり)です。口腔内から、やや鼻孔にはみ出した範囲で、釣り鐘みたいなもの…
A.単音で、アクートを会得する事は、比較的簡単かもしれないですが、難しいのが、その前のパッサッジョ域からどう繋げるかだと思います。キューゾで用いるイ母音の傾向と、軟口蓋の微調整による胸とマスケラの関係のバランスを保つ事が絶妙に絡み合うので…
A.フォーカスという概念が関与しているらしいですが、未だ、ハインズ氏の記述の理解に苦しんでいる部分です。経験則で言うと、セカンドボイス(中声域又はパッサッジョ域とも言う)の時に、硬口蓋にプレースメントを感じるようになった時に、その焦点をハ…