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ウスボンヤリ庭の彼岸花をみていたらふと浅川マキを思い出したので口ずさんでみた。 昔のことは忘れたよ、山女魚のことも忘れたよ、 夏の光が溶けてった、山女魚の瞼も乾いたろ。 あ・れ・だ・け、フライに執心して日常を踏み外しかけていたのに、禁漁になるやいなやイソイソ海へ走って今度は海で狂いだす。 それでまたもや運河。赤く輝いて引き締まった朝がそろそろ潤んでほのぼの解けかけた頃に着く。
日本中がGWで沸き立っているので古希ジイも人波の坩堝の中で沸騰してみたいと海へ行った。もちのろん、ブン投げに行くのである。 目指すは山陰の砂浜、毎年この頃からシロギスがウジャウジャ押し寄せてもう魚だらけというありさまで、ウホウホ、の予定だったけれどどっこも人もいなければ魚もいない。
地獄の釜の蓋が開くお盆は殺生してはいけない、きっと地獄の料理人ハンス・シュミットが待っている、あのバックブリーカーだけはなんとしても避けたい。とは言っても盆休みには血も滴る焼肉を食っているけれどね。 というわけでお盆が過ぎたので早速釣りに出かけた。投げ釣りで真夏のキスを狙うのである。
去年は、十月に油谷で楽しい釣りが出来ただけで九州の西の海は良くなかった。運河も良くなかった。 今年になって山陰が散々だったので振り子が戻るように西へ行った。巡り合わせでは西が良い番だ。なんの根拠もない判断だけれど。
山陰の、できれば長門あたりまで出かけたかったけれど風が強い。風は北から潮を巻き上げて強く吹くので山陰はどこの海も荒れているに違いない。それでやっぱり運河にした。安近短である。
ずいぶん昔、博多の博物館で開催されていた「釣道楽の世界」展へ行った。 機能一点に工夫を注いだリールがあり、用途を超えて贅沢な意匠が凝らされた和竿もあった。 …
始めは長府、ボートレースの南に広がる埋め立て地に行った。春と秋、ここで投げて数釣ったことがある。久しぶりである。 だが、なんと鉄の柵で閉ざされていた。
他の忘れ物があって忘れ物のままだった勝浦へ行く。 去年、いくらか釣れていたし亜麻色髪の思い出もあったので気分は弾んでいる。が、やっぱり忘れ物があって、竿立てがない。まあいいか。
ここ二三日、梅雨らしい気配があって狙っていた川ではフライが出来なくなってしまった。 川が荒れりゃあ海、それで投げ竿を抱いて海に走る。だが仕方なく海、という気持ちは全く無い、森と渓に閉じ込められていたので海になんもかんも抛り投げてみたくなっていた。 去年の今頃ちょっと良かったずっと西の浜で投げてみたかったが西風が強い。それで風裏の壇ノ浦に行った。鯨が見下ろす浜辺である。
ゆっくり起きて空をみたら皿倉には風が無い。強風の予報だったが午前は穏やか、パッと起きて運河へ走る。 投げはこの機動力がいい。それに20グラム、260円のエサで一日遊ぶことが出来る。 でも運河を目の前にして気が変わり、少し大きいのを狙って響灘で投げてみたくなった。