修学旅行で広島を訪れた中学生は何を受け取り、自分たちの言葉でどう語り継いでいくのか。広島市在住の児童文学作家、中澤晶子さんが書き継いできた「ワタシゴト 14歳のひろしま」シリーズが今夏、3作目で完結した。子どもたちが広島と出合ったときに起きる奇跡のような化学反応。修学旅行生を長年案内してきた中澤さんは「広島への旅はゴールではなく、学びのスタート」と語る。
「ワタシゴト」は中澤さんの造語で、記憶を手渡す「渡し事」と、他人のことではない「私事」の意味を込めた。主人公は横浜の中学生たちで、2020年の1作目「ワタシゴト」の舞台は原爆資料館。つま先のゴムが溶けた靴、背中の生地が裂けたワンピースなど、同じ年ごろだった少年少女の遺品に向き合う5編で、あの一瞬に奪われた未来を受け止める。
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