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大阪ビル放火

2021年12月17日、大阪市の繁華街「北新地」の雑居ビルで火災が発生し、容疑者を含む27人が死亡しました。

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「孤立する人つくらない」 もらった命 先生に見せたい私のいま

池田桃香さんは、クリニックの診察券を今も大事に持ち歩いている=大阪市で2024年11月30日午後0時33分、斉藤朋恵撮影
池田桃香さんは、クリニックの診察券を今も大事に持ち歩いている=大阪市で2024年11月30日午後0時33分、斉藤朋恵撮影

大阪・北新地のクリニック放火事件3年

 大阪・北新地の心療内科クリニックで2021年12月に起きた放火事件は、17日で3年となる。いつも真っすぐこちらを見つめ、人生のチャレンジを後押ししてくれた「先生」は、事件で命を奪われた。あの日をきっかけに、孤立を感じる人が集まれる場所を作りたいと考えるようになった元患者の女性。「先生にもらった命で精いっぱい頑張っているよ」。今年も現場を訪れ、心の内で語りかける。

 大阪市の池田桃香さん(28)は小学生の頃に自閉スペクトラム症(ASD)と診断された。好きなことにはのめり込むが、周りと合わせることが苦手といった特性がある。大学卒業後に勤めた会社で口頭による指示に理解が追いつかず、職場の人間関係に悩むこともあった。2019年ごろ、大阪市北区にあった「西梅田こころとからだのクリニック」にカウンセリングに通い始めた。

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