マイナ保険証で新たな加算 従来の保険証は負担増 厚労省

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村井隼人
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 マイナンバーカードと一体化した健康保険証「マイナ保険証」を使うと、患者の窓口負担が増える診療報酬の加算について、厚生労働省は10日、廃止すると決めた。ただ、代わりの新たな加算の仕組みを10月から導入し、患者が負担する構造は変わらない。同日の中央社会保険医療協議会(厚労相の諮問機関)では、「国民の理解が得られない」と反発も相次いだ。

 10月からの新加算制度では、窓口負担が3割負担の場合、マイナ保険証を使う初診では上乗せ額を6円とし、現行の21円より引き下げる。現在の12円かかる再診での上乗せはなくす。一方、マイナ保険証を利用可能な医療機関で従来型の保険証を使うと、初診料は現在の9円から3円上がって12円になる。医療側への報酬が下がらないよう配慮しつつ、マイナ保険証を使うほうが「割安」とすることで、転換を促すねらいがある。

「事実上の初診料の引き上げだ」

 ただ、この日の協議会では、マイナ保険証の普及の重要性では意見が一致したものの、その手段として加算を使うことに、「支払い側」を中心に批判が噴出した。

 患者がマイナ保険証のメリッ…

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