空自航空団の新マークは「アイヌ文化の盗用」か デザインめぐり議論
航空自衛隊第2航空団(北海道千歳市)が昨年12月に定めた新しいマークについて、アイヌ民族の伝統文様に似たデザインが用いられているとして「文化の盗用だ」と指摘があり、議論を呼んでいる。
マークは自衛隊機の垂直尾翼などに付けるもので、昨年12月1日に第2航空団が発表した。熊の頭と鳥の羽根、中心部分に唐草風のデザインがあしらってある。航空団広報によると、隊員からの公募をもとに決めた。
中心部分のデザインは渦巻きとひし形で構成され、研究者によると「アイヌ文様の基本形」と重なる表現だという。
マーク制定に際し、航空団は、北海道アイヌ協会など関係団体や特許庁に照会し、マークの使用に問題がないことを確認したという。その上で航空団広報は「制作者のアイヌ文化に対する印象及び尊重を踏まえ、いわば『モチーフ』として、新たに創作した」とする。広報資料では、アイヌ民族にはふれなかった。
だが、マークの発表後、アイヌの男性が「文化の盗用だ」とツイッターに投稿し、議論が起きた。
「文化の盗用」とは、先住民…
- 【視点】
国際的にも意識の高まっている先住民族の権利について考えるきっかけとなる記事だとは思います。アイヌ民族の権利に関しては、研究用として複数の大学が保管していた遺骨の返還が問題となってきたほか、「2020年8月、アイヌ民族が地元の川でサケを捕獲
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