医師の問いかけが転機 Jクラブの健康サポートする31歳社長の思い
辻隆徳
手のひらサイズの心電計を使って、アスリートの心疾患やストレスを早期発見へ――。
サッカーJ1の湘南ベルマーレが、そんな取り組みを推進するため、心電図解析サービスを提供する「ココロミル」(本社・東京都新宿区)と2023年シーズンの公式パートナー契約を結び、健康面のサポートを受けることになった。
二つの悲しい経験が、この取り組みにつながった。
2021年11月。当時23歳だったブラジル出身のMFオリベイラ選手が急性うっ血性心不全で亡くなった。練習に姿を見せず、自宅で倒れていたところを発見されたという。
試合や練習での負傷にとどまらない選手の健康について、クラブがより真剣に考え始めたところ、ココロミル側からサービス提供の提案を受けた。
同社の社長、林大貴さん(31)にもつらい体験があった。
大学時代は経済学を専攻し、医学とは無縁だった林さん。父が不動産会社を経営していた影響もあり、大学在学中に転職支援、人材育成を手がける会社を立ち上げていた。
転機は19年に訪れた…
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