第2回大量退職「ローパフォーマー辞めてよかった」 圧力下で副社長に疑惑
「絶対的権力者」と呼ばれた寺下史郎(64)が率いるIRジャパンでは2022年前半、大量の離職者が出ていた。
業績連動を全社員に導入し、達成率の低い社員の賞与を大幅に減らすと通告するなど、極端な成果主義に走ったのが原因だった。
苛烈(かれつ)な施策を主導した寺下は、のちに第三者委員会の聴取に、こう振り返った。
「辞めるべきローパフォーマーが辞めてくれて経営としてはよかった」
「より強い会社になるため、弱い社員が淘汰(とうた)されるのは仕方ない」
現場へのプレッシャーが強まるかたわら、経営陣の一部はある経営幹部に不審を抱く。寺下の引きで野村証券から招かれ、「一身上の都合」を理由に昨年6月に辞任した当時の副社長(56)だ。
最多額の接待交際費がなぜ許されたのか
「どこで何をしているかわか…