第4回中学受験から想定外の撤退 公立中を経て挑んだ息子の大学受験の結末
高浜行人
埼玉県の薬剤師の女性(50)は今年、長男(18)の大学受験を寿命が縮む思いで見守った。
受験に向け、なかなかエンジンがかからないように見えた。1月の大学入学共通テストの結果も芳しくなく、2月の私立大の結果も不合格が続いた。
「本人の受験だ」と分かってはいたが、口出ししそうになる。そのたびにぐっとこらえる。そんなことを繰り返した。
長男が小4のころ、やむを得ず中学受験から「撤退」させた。そのことから、女性は「負い目」のような思いを抱えてきたという。
あの選択が、どんな結果につながるのか。見届けるのに覚悟が必要だった。
中学受験をせず、地元の公立中に進んだ長男。大学受験に向け、どんな道を歩んだのか。その帰結は。親子それぞれの思いとは。
小3で入塾 想定外の事態に
女性自身は小中高とも公立校…