コロナ禍・材料高騰「もう限界」 高校の学生食堂、業者の撤退相次ぐ
大阪の府立高校で当たり前だった学生食堂(学食)が、曲がり角を迎えている。少子化やコロナ禍で業者の採算が取れず、撤退するところが増えてきた。後継が見つからず、新たな手を打つ学校も出ている。
「おいしい!」「やっぱりカレーや」。6月28日午後、大阪府豊中市の桜塚高校の食堂は、生徒たちで満席だった。400円のカツカレーが人気で、かけうどんはなんと180円。ワンコインでおなかいっぱいがコンセプトという。
しかし、この日が食堂の営業最終日だった。
「学食が楽しみで入学してきたのに、マジでへこみました」。1年生の竹仲可樹(よしき)君は残念がる。
好きなメニューはカツカレー。部活に備えて大盛りで注文する。それでも460円。「コンビニ弁当もあるけど、やっぱり温かいものを食べたい」
桜塚高校の食堂を運営してきた永和食品(大阪市淀川区)の北之防貞美さん(70)はこの日、同校の生徒会にあたる自治会執行部から感謝状を受け取った。
「毎年、どんな新入生が来るかなと楽しみにしていた。閉鎖は寂しいですけど、企業努力の限界を超えました」と静かに話した。
コロナ禍で休校になったり…
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