転落、溺死、車内熱中症…夏に増える子どもの事故 国も防止に本腰
夏休みが順次始まるなか、国は子どもの事故防止を呼びかけている。夏は窓やベランダからの転落、溺死(できし)、車内熱中症などのリスクが高まる。子どもの転落による死亡事故が相次いでいるとして、国は実態調査に乗り出すなど、対策に本腰を入れ始めた。
政府は、17~23日を「こどもの事故防止週間」と定める。こども家庭庁や消費者庁など関係府省庁で連絡会議をつくり、子どもの車内置き去りによる事故をテーマに掲げ、SNSで注意喚起するなど取り組みを強化している。
厚生労働省の人口動態調査によると、溺死や交通事故、転落といった「不慮の事故」は0~14歳の死因の上位を占める。不慮の事故による死者数は長期的には減少傾向にあるものの、死因の上位にある傾向は変わらない。2021年に不慮の事故で亡くなったのは208人で、死因の内訳は、窒息80人、交通事故50人、溺死・溺水47人、転落・転倒15人。
転落事故は窓を開ける機会が多い初夏から夏にかけて多く発生している。消費者庁によると、16~20年の5年間で、9歳以下の子どもが建物から転落して亡くなる事故は計21件。このうち、5~6月と7~8月が各7件で、最も多かった。年齢別では3歳と4歳が最も多く、各5件だった。転落した場所はベランダ8件、窓4件だった。
消費者庁の消費者安全調査委員会は6月末、子どもの転落事故が相次いでいることから、事故の実態や防止策について調査を始めた。補助錠やネットといった転落防止グッズについて機能や有効性を調べるという。
河川の水難事故、車内熱中症も
水の事故にも注意が必要だ。警察庁によると、昨年起きた水難事故による死者・行方不明者のうち、中学生以下は26人。18~22年の傾向を見ると、年齢層では小学生、発生場所では河川が最も多い。
暑さが厳しいこの時期、車内…
- 【提案】
普段から「ものをなくしてはいけない」「ものを大切にしなさい」と厳しくしつけられている子ほど、風で帽子が飛ばされてしまったり、水際で遊んでいるときにサンダルが脱げて流されてしまったりしたとき、「あ、パパに怒られる!」「ママに怒られる!」という
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